VAC(動画アクションキャンペーン)とは?話題のYouTube広告を解説
「VACとは何を指しているの?」
「VAC広告のメリットや他の広告との違いを知りたい」
大前提として、VAC(動画アクションキャンペーン)は、YouTubeにおける広告の一種です。
動画広告は、テキストや画像と比べて、情報を伝達しやすく、運用していきたいと検討している方も多いでしょう。
そこで本記事では、VAC(動画アクションキャンペーン)とはそもそもどのような広告なのか、TrueViewアクションキャンペーンの違いも含めてわかりやすく解説していきます。
VACの運用で得られるメリットや導入の手順も6ステップで解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
VAC(動画アクションキャンペーン)とは?
VACとは、Video Action Campaignの略称であり、動画を経由してアクションやコンバージョンの獲得がゴールとなる広告です。
主に、TrueViewアクション広告をベースとして、スマートフォンやPC、タブレット、テレビなど、あらゆる媒体で配信できます。
サービスの会員登録や申し込み、商品の購入といった成約をさせたい商材とマッチします。
VAC(動画アクションキャンペーン)とTrueViewアクションキャンペーンとの違い
VACとTrueViewアクションキャンペーンには、大きく下記に挙げた3つの違いがみられます。
- 配信面にYouTube Home Feedの追加
- 広告フォーマットの違い
- オーディエンスにおける活用方法の違い
それぞれの違いについて説明していますので、ご覧ください。
配信面にYouTube Home Feedの追加
TrueViewアクション広告と比較して、VACは配信先にYouTube Home Feedが追加されています。
配信面が増えたことでインプレッション数が増加し、コンバージョン率のアップにつながります。
実際に、Googleの調査によると、TrueViewアクション広告と比較してコンバージョンが20%程度増えたと公表されました。
参照:動画アクション キャンペーンにアップグレードして成果を高める – Google 広告 ヘルプ
配信面が増えることで、集客力の向上にもつながります。
広告フォーマットの違い
VACは、広告フォーマットも多いです。
TruwViewアクションキャンペーンで活用できるフォーマットは「スキップ可能なインストリーム広告」しかありませんでした。
しかし、VACでは上記に加えて「インフィード動画広告」もフォーマットとして活用できます。なお、広告グループは、レスポンシブ形式となります。
インフィード動画広告は、長文の見出しと説明文を取り入れられます。そのため、YouTube Home Feedで宣伝するために表示する広告としても適しています。
オーディエンスにおける活用方法の違い
またVACは、TrueViewアクションキャンペーンと同様のオーディエンスを利用できます。カスタムオーディエンスやリマーケティングなどが活用できます。
TrueViewアクションキャンペーンは、YouTube広告枠だけに広告が表示されます。
一方VACは、複数枠の中から最も効果の高い広告枠に自動で広告が表示されます。そのため、集客の改善に結びつきやすくなるでしょう。
VAC広告のメリット3つ
VAC広告には、大きく下記に挙げた3つのメリットがあります。
- 成約獲得が期待できる
- 配信先を細かく設定できる
- Googleのターゲティングを活用できる
それぞれのメリットについて詳細に説明していますので、ご覧ください。
1.成約獲得が期待できる
VACにおける最大のメリットは、何と言ってもコンバージョンを獲得しやすいことです。
使用する広告フォーマットが増えたことで、機械学習の最適化が行われます。
その結果、認知層の特にコンバージョンしてくれそうな利用者への配信ができます。
2.配信先を細かく設定できる
VACは、配信面を細かく設定できるメリットもあります。
実際に、YouTube Hone FeedやGoogle動画パートナー、動画再生ページ等の有名な配信先に1つのキャンペーンだけを宣伝できます。
この機能は他の広告にはありません。余計な費用もかけないため費用対効果も優れています。
3.Googleのターゲティングを活用できる
VACは、Googleのデータを用いて、ターゲットを限定することもできます。
検索履歴から該当の広告に関心がありそうなユーザーをピックアップして宣伝ができるのです。
また、Googleは世界で最も利用者が多くさまざまなジャンルの利用者にも宣伝できます。
コンバージョンの獲得に加えて、認知度拡大にも向いています。
VAC広告のデメリット3つ
一方でVACには、次の3つのデメリットもあります。
- 最適化に大きな予算が求められる
- 広告アカウント全体のCPAは高まる傾向にある
- クリエイティブの最適化・改善が必要になる
運用をうまくするために、しっかりと把握した上で注意していきましょう。
1.最適化に大きな予算が求められる
VACは、機械学習の最適化に優れていますが、それに応じて大きな予算が必要になります。
十分な予算やコンバージョンデータが無いと正常に動作しません。
なお目安として、最低でも1日におけるコンバージョン単価の10倍は予算が必要とされています。
機械学習の大きな恩恵を受けるためには、相応のコストがかかるでしょう。
2.広告アカウント全体のCPAは高まる傾向にある
VACは、広告アカウント全体としてCPA(1件のコンバージョンを獲得するのにかかった費用)がどうしても高くなってしまいます。
CPAが高くなりすぎて赤字になってしまった場合、見直しも検討したほうがいいです。
VACが使用された費用に見合っているかを常に意識するようにしましょう。
3.クリエイティブの最適化・改善が必要になる
VACにおいて、成約獲得に向けた画像や動画の改善が必要になります。
クリエイティブの品質が低いと、広告を見てもらえません。
クリエイティブ作成のポイントは、以降で4つ解説していますのでぜひご覧ください。
VAC広告でCVを最大化するクリエイティブ作成のポイント4つ
VAC広告でのクリエイティブ作成のポイントは、以下の4つです。
- 開始5秒でユーザーの心を掴む工夫を入れる
- ユーザーが惹き込まれるサムネイルをつくる
- ユーザーに「◯◯をクリック」などのアクションを促す
- 3〜5つ以上と複数のクリエイティブを用意する
以下でそれぞれについて詳細に説明しています。
1.開始5秒でユーザーの心を掴む工夫を入れる
VACのクリエイティブ作成では、開始5秒でユーザーの心を掴む工夫を入れましょう。
ユーザーのほとんどは、広告開始から5秒でスキップしてしまうからです。
ORCインターナショナルが行った調査によると、9割のユーザーがプレロール動画広告をスキップする傾向にあると明らかになりました。
具体的にユーザーの心を掴んだ例として「1話完結の話がつながる広告」や「不気味でインパクトのある広告」などがあります。
2.ユーザーが惹き込まれるサムネイルをつくる
広告を見てもらうために、サムネイルは特に大事です。
コンバージョンを獲得させたいターゲットがクリックするようなサムネイルを作りましょう。
- スマホユーザーのために文字を大きくする
- 他のYouTube動画のサムネイルと同様にして広告の雰囲気を崩す
上記のようなポイントを意識しましょう。
3.ユーザーに「◯◯をクリック」などのアクションを促す
ユーザーに「◯◯をクリック」や「詳細は以下のボタンからチェック」といったアクションを促すフレーズは必ず入れましょう。
関心のある閲覧者は、次の具体的なアクションを促せば、実際にコンバージョン獲得に大きく結びつきやすくなります。
反対にアクションがなければ、ユーザーからそのまま離脱されかねません。
ユーザーに「この行動を起こせばサイトにつながります」というフレーズは必ず入れるようにしましょう。
4.3〜5つ以上と複数のクリエイティブを用意する
クリエイティブは、3〜5つと複数パターンを必ず用意してください。
クリエイティブがあればあるほど、より細かなターゲットに1番適したクリエイティブで宣伝できます。
機械学習によって「どのユーザーにどの広告が最も適しているのか」を自動で選別してくれるので、選択肢になるクリエイティブは多いほうが好ましいです。
広告のVAC入稿規定
VACの定められている入稿規定を、以下の表にまとめました。
項目 | 仕様 |
---|---|
アクションを促すテキスト | 半角なら10文字以内(全角なら5文字) |
説明文 | 半角なら70文字以内(全角なら35文字) |
長い広告見出し | 半角なら90文字以内(全角なら45文字) ※「スキップ可能なインストリーム広告のフォーマット」で使用されます |
広告見出し | 半角なら15文字以内(全角なら7文字) ※「スキップ可能なインストリーム広告」のフォーマットで使用されます |
クリエイティブオプション | サイトリンク表示オプションリードフォーム表示オプションMerchant Centerの商品フィード ※「スキップ可能なインストリーム広告のフォーマット」で使用されます※1つのキャンペーンで1度に宣伝できるクリエイティブオプションは1つのみ |
広告作成の際に、ぜひ参考にしてください。
広告のVACを導入するまでの手順6ステップ
VAC広告を導入するまでの手順は、以下の6ステップです。
- Google広告の管理画面で新しいキャンペーンを作成する
- 3つの項目からキャンペーン目標を選択する
- キャンペーンタイプで「動画」を選択する
- 入札戦略を選択する
- 広告グループの種類から「レスポンシブ」を選択する
- YouTubeへ事前にアップロードした動画URLを貼付して広告設定する
以降で詳細についてみていきましょう。
1.Google広告の管理画面で新しいキャンペーンを作成する
まず、Google広告の管理画面を開きます。
「キャンペーン」から「新しいキャンペーンを作成」をクリックしましょう。
2.3つの項目からキャンペーン目標を選択する
新しいキャンペーンの目標をクリックしたら、キャンペーン目標を選択する画面に移ります。
画像赤枠の「販売促進」「見込み顧客の獲得」「ウェブサイトのトラフィック」から該当する目標を選択しましょう。
なお、目標が決まってない場合は、青枠の「目標を指定せずにキャンペーンを作成する」を選んでも問題ありません。
3.キャンペーンタイプで「動画」を選択する
次にキャンペーンタイプを選択する画面に移ります。
検索やディスプレイ、ショッピングなどの選択肢がありますが、「動画」を選択しましょう。
4.入札戦略を選択する
続いて、キャンペーン名や入札戦略などを入力する画面になります。
入札戦略は「目標コンバージョン単価」または「コンバージョン数の最大化」から選択します。
5.広告グループの種類から「レスポンシブ」を選択する
広告グループの種類には、「レスポンシブ」を選択しましょう。
6.YouTubeへ事前にアップロードした動画URLを貼付して広告設定する
最後に実際に広告動画として使用する動画URLを貼り付けて、広告設定をしましょう。
カスタムオーディエンスやリマーケティング設定をします。
設定するにあたって、商材の市場やジャンルに沿ったキーワードやWebサイトからのリマーケティングがおすすめです。
なお、広告動画は事前にYouTubeにアップロードしておきましょう。
VACはファインドキャンペーンとの併用がおすすめ
VACは、ファインドキャンペーンと併用するのがおすすめです。
ファインドキャンペーンと併用することで、シナジー効果が期待できます。
実際に相乗効果によって、認知度やコンバージョン率のアップに効率的につながります。
したがって、VACとファインドキャンペーンは積極的に併用するようにしましょう。
YouTube広告・VACの運用ならサイバーホルン
VACはWeb広告の中でクリエイティブが重要で効果的に運用するのは容易ではありません。
専門的なスキルや知識、経験が必要になります。
しかし、すぐにVAC広告を運用できる人材やリソースは確保できるものではないでしょう。
そこでサイバーホルンでは「広告予算下限無し」「配信期間の定め無し」の方針で、YouTube広告の運用を承っております。
動画広告のクリエイティブ制作も可能ですので、Web広告についての依頼やご相談があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ:広告のVACを運用してユーザーへ効果的にアプローチしよう
VACは、コストが高くつくものの、コンバージョン獲得に最も優れている広告です。
加えて、Googleという世界で最も有名なプラットフォームを利用できるため、効果的な認知度の向上にもつなげられます。
動画広告を駆使していきたいと考えているなら、ぜひVAC広告の運用も視野に入れてみてください。