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Yahoo!広告 ディスプレイ広告 運用型(YDA)のサーチターゲティングについて

今回の記事は、Yahoo!広告 ディスプレイ広告 運用型(以下、YDA)のターゲティング手法の1つ、『サーチターゲティング』についてターゲティングの特徴から、有効な活用方法までご説明していきます。

サーチターゲティングとは?

サーチターゲティングは、Yahoo! ディスプレイ広告(YDA)の特徴的なターゲティング手法です。
※Googleにも似た機能はありますがYahoo!の方が厳密です。

そんなサーチターゲティングとは具体的にどんな機能を活用したターゲティング手法なのかを解説していきます。

まずは、Yahoo!広告のヘルプの内容から見ていきましょう。

Yahoo! JAPANの各種検索機能でユーザーが検索したキーワードを利用し、ターゲティングを行う機能です。過去にあるキーワードを検索したユーザーが、別の機会 にディスプレイ広告(YDN、運用型)が配信されるウェブページを訪れると、過去に検索したキーワード(検索履歴)をもとに広告が配信されます。本機能により、キーワード単位での精緻なターゲティングが可能です。

Yahoo!広告ヘルプ

上記内容を踏まえて、より簡潔に表記すると、『キーワードでターゲティングすることで、そのワードをYahoo!で検索したユーザーへ広告を表示することができる』というターゲティング手法になります。

さらに詳しく、サーチキーワードの機能を見ていくと下記の2点が最大のポイントになります。

  • 指定したキーワードを〇回以上検索したユーザーのみに配信
  • 指定したキーワードを過去◯日以内に検索したユーザーに配信

上記の2点は非常に、精密なターゲティングになり得ます。

設定できる項目を最大限活かすことで、例えば下記のような設定が可能です。

(例)
検索ワード:『ワンピース』『ワンピース 花柄』『ワンピース 夏』
上記ワードを昨日、今日で3回以上検索したユーザー

上記のユーザーは間違いなく『ワンピース』の購入を検討してると考えられるため、ディスプレイ広告で商品画像と共に訴求することで、CVを獲得できる可能性が非常に高い、と判断することが可能です。

サーチターゲティングは上記のように、実際に検索したワードからターゲティングすることができるため、リマーケティングと並んで、非常に獲得が見込めるターゲティング手法であると考えられます。

新情報(2021年6月時点)

Yahoo!広告 ディスプレイ広告 運用型(YDA)のアップデートにより、1つの広告グループに複数のサーチキーワードリストを追加することが可能になりました。

これにより、サーチキーワードの分類によっては同一の広告でも、複数の広告グループを作成し、予算が分散して最適化がかかりにくい状況が解消され、より獲得効率の高い配信設定を組むことが可能となりました。

サーチターゲティングの有効活用手法

ここからは、前述したサーチターゲティングを活用したターゲティングの有効活用方法をご紹介します。

実際に弊社でも活用し、成果が出ている手法も含まれておりますので、ご参考になると幸いです。

商品に関連するワードを入れる

これは、前述の例でも取り上げた通り、『ワンピース』『コート』などの商品とそれに掛け合わせを用いたキーワードへターゲティングすることで、その商品へ興味がある、ないし購入しようとしているユーザーへ配信することでCV獲得を狙うターゲティング戦略になります。

また、例えば「安い」など低価格帯を訴求したいときには、『ワンピース 安い』『ワンピース 激安』など、それに関連したキーワードも設定することで、求めるユーザーへ的確に広告を表示することが可能です。

自社関連ワードを入れる

広告出稿する自社の社名やブランド名を入れることで、自社を指名検索したユーザーへ広告を表示することが可能です。リスティング広告(検索広告)においても社名検索は非常にCVRが高く、CPAを抑えてCVを獲得することが可能ですが、サーチキーワードターゲティングにはさらに、下記のような別の目的で使用することも可能です。

  • 新商品、新サービスを告知できる
  • 目的のページへ直接遷移してもらうことができる

『新商品、新サービスを告知できる』とは、まだあまり知られていないために、指名検索されないサービスを指名検索してくれるユーザー、設定次第では自社のファンへいち早く告知することが可能で、新サービス、新商品の初動の際にはぜひ、積極的に活用して欲しい活用方法になります。

『目的のページへユーザーを誘導できる』とは、指名検索の際の遷移先ですと広告の品質スコアや、これまでのCV獲得数によって、好調、ないし評価の高い遷移先ばかりや、TOPページの遷移が多くなってしましいます。しかし、このサーチキーワードターゲティングでは、目的の商材を画像で訴求し、希望の遷移先へ誘導することができるため、指名検索では手が届かないページへユーザーを誘導することが可能です。

競合名を入れる

競合する商材、サービス、社名もサーチキーワードに取り入れることが可能です。

リスティング広告では、そのキーワードを検索したところ、上部に別会社が表示された、という観点はユーザーにとって有益なのか、という観点から広告の品質が下がり、クリック単価が高騰することもあります。

しかし、このサーチキーワードターゲティングに関しては、上記のことが生じにくく、また、指名検索で他社広告というマイナス要素を生じさせることなく、ターゲティングが可能です。

業界において、協力な競合他社がいる場合、逆に有効な一手となる場合も多いです。

是非、新規参入で特定のサービスが多くのシェアをほこっている場合はこのサーチキーワードターゲティングを試していただけると成果が出やすくなるかと思います。

サーチキーワードターゲティングで気を付けること

ここまで、サーチキーワードターゲティングでは、精密なターゲティングで、確度の高いユーザーを獲得することができる有効なターゲティング手法である、という紹介を続けてきました。しかし、このサーチキーワードターゲティングにも弱点があります。それが下記です。

  • サーチキーワードリストに無いと設定できない
  • クリック単価は高め

サーチキーワードリストに無いと設定できないとは?

サーチキーワードターゲティングを設定するには、Yahoo!が作成している、サーチキーワードリストの中からキーワードを選択してターゲティングする必要があります。

この、サーチキーワードリストは基本的に一定の検索ボリュームが無ければ作成されないため、あまりマイナーすぎる商品、サービスではうまく適合しない、という場合があります。

その他にも、検索ボリュームに応じてリストは作成されるのですが、『今の旬』からリストが作成されるまでに少し期間が必要です。

例えば、このコロナ禍において『オリジナルマスク』が非常に流行り、今では当たり前の商品になりましたが、こちらのリストが作成されたのは2020年の6月9日です。

一方で、Googleトレンドを見ると、2020年4月上旬にすでに検索ボリュームは1つ目のピークを迎え、5月下旬に最大のピークを迎えていることから、旬すぎる商材(バズった直後)には対応しきれない、という事に注意が必要です。

クリック単価は高め

Yahoo!のディスプレイ広告はクリック単価が非常に低価格で抑えることができるため、認知施策等にも有効、という特徴があります。しかし、サーチキーワードターゲティングはそのターゲティングの特性上、検索キーワードのボリューム数がターゲット層、となります。このため、リスティング広告(検索広告)と同様に、限られた検索ボリューム内で配信する、しかし競合が多い、などの場合はクリック単価が高騰する場合があるため、CV獲得の試作としては有効ですが、認知施策、サイト流入数の増加が主目的の場合はあまり向かない施策になる可能性が高いです。

おわりに

今回は、Yahoo!広告 ディスプレイ広告 運用型(YDA)のサーチキーワードターゲティングについて解説しました。

他のターゲティング手法に関しましても、弊社のブログ記事にて紹介させていただいております。

是非、YDAのターゲティングについてもう少し理解したい、という方は読んでいただけますと幸いです。

この記事で、YDAのサーチターゲティング、テストマーケティングとして実装してみたい、という方はお気軽にご相談くださいませ。

ここまで、読んでいただきましてありがとうございます。少しでも求めていた情報を提供できていましたら幸いです。

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