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PMP広告とはどんな広告?3つの種類とメリットをわかりやすく解説

「最近よく耳にするPMP広告とは一体どういった特徴のある広告なの?」
「PMP広告を運用して期待できる効果や成果は?」

PMP広告は、近年における市場価値の拡大で注目を集めるWeb広告の一種です。プライベートエクスチェンジとも呼ばれています。

PMP広告のポイントは、一般的な広告として活用されている「純広告」や「RTB広告」の懸念点を解消していること。ブランドイメージの構築とターゲティングを同時に実現できます。

では、そんなPMP広告はなぜ注目をされているのでしょうか。

そこで本記事では、PMP広告についてわかりやすく解説していきます。主な種類や純広告・RTB広告との違いも詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

PMP広告とは媒体と広告主を限定した広告

PMP広告とは、媒体と広告主を限定して配信されるクローズドな広告のことです。「Private Market Place」と呼ばれる、媒体と広告主が絞られた広告取引市場で扱われています。

リスティング広告をはじめとする現在のWeb広告の多くは、広告の掲載に「RTB」という仕組みを採用したオークション形式を利用しています。この形式には、広告主側が、自社の広告がどのような媒体に掲載されるのか分からないという問題点がありました。

そこで、媒体と広告主が限定されたPMPという取引市場が誕生し、現在ではより信頼性の高い媒体へ出稿できます。

PMP広告市場は成長傾向にある

PMP広告の市場は成長傾向にあります。ここでは、PMP広告の市場規模と、その成長の背景について解説します。

PMP広告の市場規模

PMP広告市場は成長傾向にあり、今後も安定した成長性が期待されます

2017年に株式会社AJAが実施した調査では、2017年にはPMP取引市場規模は2016年比約2倍の125億円となっており、2021年にはそのさらに3倍を超える見通しが立てられています。

出典:AJA、国内プライベートマーケットプレイス市場調査を実施

同調査では、PMP広告の中でも特に動画広告の比重が高くなると見込まれています。

実際、YouTubeやInstagram、TikTokといった媒体の需要が高まっていることからも分かる通り、Web広告の中でも動画広告の比重は高まりつつあります。

PMPでも同様に、動画広告の比重が今後も高まっていくでしょう。

PMP市場が成長している背景

PMP広告の市場が成長している背景としては、従来の広告取引方式の問題点が指摘されています。

RTBと呼ばれる従来の広告取引方式では、広告主側が広告の掲載される媒体を事前に把握できませんでした。そのため、質の低いサイトや悪質なサイト、公序良俗に反するサイトに掲載されてしまうことが問題点として指摘されることも少なくありません。

そこで、広告主と掲載媒体が限定されたプラットフォームとしてPMPが登場します。

PMPによって、自社の広告が品質の低いサイトや悪質なサイトに掲載されることがなくなり、自社のブランドイメージを棄損するリスクを回避できるようになりました。

従来の広告取引の問題点を解消する形で登場したことで、PMP市場は成長傾向にあると考えられます。

PMP広告と純広告・RTB広告との違い

それでは、より具体的に「純広告」と「RTB広告」という従来のWeb広告とPMP広告の違いを解説します。

純広告との違い

純広告」とは、テレビや新聞、看板などの広告と同じように、特定のメディアの特定の広告枠を買い取る形式で取引される広告形態です。Web広告が誕生した当初は純広告による配信が一般的で、広告主はさまざまな媒体のPV数などをチェックしながら、どの枠を買い取るかを検討していました。

純広告は、広告を掲載する媒体を指定できたり、枠さえ買い取れば確実に配信できる、という点ではPMP広告と共通しています。しかし純広告には、PMP広告のような柔軟な運用はできないというデメリットもあり、成果分析をふまえて期間や費用を調整する、といったことはできません。

RTBとの違い

RTB(Real Time Bidding)」は、Web広告の入札方式の一種です。RTBでは、広告のインプレッションが発生するたびにオークションが行われ、最も高い金額のついた広告が配信されます。

RTB広告の場合、純広告と違って柔軟な運用が可能となりますが、その反面、配信枠を事前に把握したり指定したりはできません。そのため、RTB広告はPMP広告と違い、自社のブランドイメージを大きく損なう恐れがあります。

PMP広告は3種類

PMP広告は、大きく3つの種類に分かれます。以下3つの種類について、それぞれ特徴を解説します。

  1. Invitation Only Auction(クローズドオークション)
  2. Unreserved Fixed Rate(プリファードディール)
  3. Automated Guaranteed(プライベートディール)

Invitation Only Auction(クローズドオークション)

Invitation Only Auction」は、参加できる広告主と媒体が限定されたクローズドオークションです。

入札方式としてはRTBが採用されるため、厳密な意味ではRTB広告の一種ではあるものの、参加者が限定されているため、一定の品質が保たれた媒体に広告を配信できます。

Invitation Only Auctionは参加者が限定されていないオープンな広告市場に対して優先権があるため、良い広告が流れてしまう前に優先的に入札できるのが特徴です。

もちろん、優先的に入札できる分コストは多少上がります。

Unreserved Fixed Rate(プリファードディール)

Unreserved Fixed Rate」は、オークションが発生せず、固定単価で取引される仕組みです。

オークション形式ではないため、配信にかかるコストをあらかじめ把握できるというメリットがあります。

Invitation Only Auctionと同じく、オープンなRTBオークションに対して優先権があり、コストは多少上がるものの、確実に狙ったメディアに広告を出稿できるのもポイントです。

Automated Guaranteed(プライベートディール)

Automated Guaranteed」は、Unreserved Fixed Rateと同じく固定単価で取引されますが、在庫予約ができる仕組みです。事前に在庫予約ができるため、他の取引形式に対して最も高い優先権があります。

もちろん優先権が高い分コストも高くはなりますが、信頼性の高いメディアでの高い成果が期待できます。

PMP広告のメリット3つ

では最後に、PMP広告のメリットを3つご紹介します。

  1. ブランドイメージを損なうリスクが低い
  2. 複数の広告掲載を低コストで行える
  3. オーディエンスデータでのターゲティングができる

ブランドイメージを損なうリスクが低い

PMPで広告配信することで、ブランドイメージを損なうリスクを軽減できます。そもそもPMP広告の市場規模が拡大している背景には、悪質なサイトや公序良俗に反するサイトへの広告掲載によるブランドイメージの棄損といった問題点がありました。

自社の広告が悪質なサイトに掲載されていては、ブランドイメージに大きく傷がついてしまい、せっかく広告を出稿しても逆効果です。

そこでPMPを利用すれば、事前に広告が出稿されるメディアを把握したうえで配信ができ、ブランドイメージを損なわれるリスクを高確率で回避できます。

複数の広告掲載を低コストで行える

PMPには、複数の広告掲載を低コストで行えます

固定単価で特定の広告媒体に広告を出稿できるため、複数の広告媒体に対して横断的に出稿でき、一媒体にかける費用もRTB広告ほどかかりません。

PMPはRTBよりも確実に広告枠やインプレッションを獲得でき、優良サイトにのみ配信できるため、費用対効果が高いのもポイントです。

オーディエンスデータでのターゲティングができる

PMPには、純広告と違い、オーディエンスデータを用いたターゲティングができます。

純広告の場合、事前に媒体の様子をチェックできるメリットがあります。しかし、決められた条件の元で広告を配信するため、配信の経過をチェックしながらターゲティングすることはできません。

一方、PMP広告はオーディエンスデータを用いたターゲティングができるため、より高い広告効果を期待できます。

PMP広告は、ブランドイメージを損なうリスクを回避できるだけでなく、オーディエンスデータでのターゲティングができます。つまり、PMP広告は、純広告とRTB広告という2つの広告形態の欠点を解消した広告取引の仕組みといえます。

まとめ:PMP広告でRTBのデメリットをなくして高品質な広告表示を実現しよう

PMP広告は、広告主と配信媒体を限定したクローズドな取引市場で扱われる広告です。

根幹をなすといっても過言ではないターゲティング広告は、ブランド毀損といった重大なリスクを抱えていました。広告主側はどのような媒体に配信されるかわからないため、少なからず不安はあるでしょう。

そうした課題もクローズドな配信ができるPMP広告では、ブランドイメージを損なわずに、高い費用対効果を期待できます。

急成長を見せるPMP広告の動向を追いながら、活用を検討してみてください。

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