パーソナルジムの広告手法と戦略!失敗を防ぐ9つのポイントを解説
パーソナルジムは、専属トレーナーがマンツーマンで指導をするのが特徴です。効果を実感しやすいことから、近年需要が高まっています。
しかし、一般的なジムよりも高額であることや、トレーナーの質や相性を確かめる必要があるため、顧客は入会までのハードルが高いと感じているのが実情です。
そのため「広告を出しているが集客できない……」「どんな広告戦略を立てればいいのかわからない……」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
パーソナルジムの広告集客を成功させるには、ターゲットに合った媒体選択と適切な施策を打つことが重要です。ただ広告を出すだけで効果が現れるわけではありません。
そこで本記事では、パーソナルジムに有効な広告手法・成功させるポイント・要注意な法律などを詳しく解説します。
読み終えるころには、入会者を増やすために何をするべきかのヒントを得られているはずです。ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
パーソナルジムの集客にはWeb広告がおすすめ
パーソナルジムの集客方法はさまざまありますが、いち早く効果を実感したいなら「Web広告」に力を入れるのがおすすめです。
Web広告が有効である理由には、以下の5つが挙げられます。
- ターゲットに直接アプローチできる
- 広告効果をリアルタイムで測定できる
- クリエイティブやキャンペーン内容を気軽に変更できる
- 定期的な露出で既存顧客を維持できる
- 低予算から運用を始められる
順番にみていきましょう。
1.ターゲットに直接アプローチできる
従来のチラシや看板などの手法は、不特定多数にしかアプローチできませんでした。
しかし、Web広告なら以下のような項目から、自社のターゲットに絞って広告配信できます。
- 年齢
- 性別
- 地域
- 収入
- 興味関心
- 家族構成
特にユーザーの興味関心(インターネットの行動履歴)によるターゲティングは高い効果が期待できます。
例えば、筋トレやダイエットに関する記事や動画をチェックしていたり、ECサイトでプロテインやダイエット食品を購入したりするユーザーに向けて広告配信をすれば、潜在的ニーズが刺激されて入会を検討してくれるかもしれません。
また、広告を見てほしい人にだけ届けられるため、余計な広告費が発生しにくいのが魅力です。
現代はほとんどの人がスマートフォンを活用していることもあり、顕在層・潜在層に絞って広告を出せば、効率的に集客できるでしょう。
2.広告効果をリアルタイムで測定できる
Web広告は、配信後にどの程度の効果があったのかをリアルタイムで分析できます。
具体的には、以下のような項目を数値で把握可能です。
- 広告がクリックされた数
- 広告が表示された回数
- 広告から成約につながった割合
チラシや看板などのオフライン広告では、集客につながらない原因の把握が難しいでしょう。しかし、Web広告であれば測定結果から改善のヒントを得られます。
例えば、クリック数が多いのに成約につながらない場合は、ホームページやLP(ランディングページ)の改善が必要と予想できます。
広告の表示回数は多いものの、ほとんどクリックされていないと判明した場合。広告の訴求文やデザインを変えるだけで一気に入会者が増えるかもしれません。
効果検証と改善のサイクルを素早く回せるため、短期間で集客アップできる可能性が高いでしょう。
3.クリエイティブやキャンペーン内容を気軽に変更できる
Web広告は、広告出稿後でも内容の変更を容易にできます。
分析によって広告文やデザインに改善の余地があるとわかれば、すぐに差し替え可能です。ABテスト(2つのうちどちらが効果的であるかを検証する方法)も気軽に実施できます。
また、費用が高くなりがちなパーソナルジムは、キャンペーン内容が集客に大きく影響します。「期間限定」や「今だけ〇〇%OFF」といった訴求文を気軽に変更できるのは嬉しいポイントでしょう。
4.定期的な露出で既存顧客を維持できる
Web広告は新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客の維持にも貢献します。
パーソナルジムの需要は高まっているのですが、継続率はそれほど高くありません。株式会社PLAN-Bの調査によると、パーソナルジムの継続率は18.8%でした。
調査対象期間がコロナ禍であったとはいえ、辞めた理由の多くは「時間がなくなった」「モチベーションが続かない」という回答が上位を占めています。経営を安定させるには、継続率を高める施策が必要でしょう。
参考:PR TIMES「パーソナルジムはぶっちゃけ続かない?継続率は18.8%という結果に…。通わない理由・辞めた理由などリアルな声も紹介」
その継続率を高める施策の一つとして、Web広告は有効であると考えられます。
今は、WebサイトやSNSを毎日チェックしている人がほとんどです。魅力的な情報やプロモーションを配信し続けていれば、ユーザーもモチベーションを維持できるでしょう。
モチベーションが上がることで「時間を作ってでも通いたい」と感じてくれる可能性も高まります。
5.低予算から運用を始められる
広告は多額の予算が必要という印象があるかもしれません。しかし、Web広告については低予算から運用開始できます。
本格運用に必要な予算は広告媒体によって大きく異なりますが、どの広告も「月1万円まで」のように上限金額を設定可能です。
「1クリック=数十円〜数百円」「1日100円からお試し」など、あまり広告に予算を割けないパーソナルジムでも取り組みやすいのがWeb広告の魅力です。
テスト運用を繰り返していくうちに、少しずつ勝ちパターンが確立されていくでしょう。
パーソナルジムのWeb広告手法6選
では、パーソナルジムの集客に有効なWeb広告手法を6つ紹介します。
- リスティング広告
- SNS広告
- Youtube広告
- ディスプレイ広告
- MEO広告
- ポータルサイトへ掲載
順番にみていきましょう。
1.リスティング広告
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果画面に表示できる広告です。
検索連動型広告とも呼ばれており、ユーザーの検索キーワードに応じて広告が配信されます。
検索ユーザーには「悩みが顕在化されている」という特徴があります。「パーソナルジム 渋谷」と検索をするユーザーは、渋谷付近でパーソナルジムを探していると予想できるはずです。
つまり、パーソナルジムにある程度の興味を持った状態のユーザーに、直接アプローチができます。広告がクリックされれば、成約につながりやすいのが魅力です。
実際、First fit株式会社の調査によると、パーソナルジム会員の入会経路として最も多かったのはインターネット検索(32.67%)でした。
参考:PR TIMES「パーソナルジムの積極的利用意向(通っている、通っていた、検討している)が高い人はどのような人なのでしょうか?アンケートを用いて分析しました!!」
パーソナルジムにおいては、以下のようなキーワードを設定するといいでしょう。
- パーソナルジム+地名
- パーソナルジム+女性トレーナー+地名
- パーソナルジム+アスリート専門+地名
- パーソナルジム+手ぶら+地名
- ダイエット+マンツーマン+地名
費用は「クリック型課金」が採用されており、広告がクリックされた場合に数十円〜数百円が発生します。裏を返せば、ただ広告が表示されただけで費用は発生しません。
人気のキーワードは競合も多いのですが、自分たちに合ったニッチなキーワードを見つけられると、高い費用対効果が期待できます。
「スポンサー」という表記によって、一部の広告を嫌うユーザーを遠ざけるかもしれません。しかし、ターゲットのニーズに沿った広告文を訴求すれば、興味を示してくれます。
2.SNS広告
SNS広告は、InstagramやFacebookなどのタイムライン上に表示できる広告です。
ユーザーが何気なく見ている画面に紛れて広告を出せるため、「パーソナルジムに興味はあるが探してはいない」という潜在層へのアプローチに優れています。
広告を見たことがきっかけで、マンツーマン指導を受けることに興味を持ってくれるユーザーも少なくありません。
SNSはさまざまな種類がありますが、InstagramとFacebookはパーソナルジムの潜在層が多い傾向にあります。
- Instagram:美容に関心のある女性層が多い傾向(ダイエットに興味あり)
- Facebook:経営者やビジネスマンが多い傾向(体づくりに興味あり)
なお、InstagramとFacebookは運営元が同じMeta社であることから、一度の設定で両方に広告配信が可能です。
ユーザーの目を引くクリエイティブ制作は容易ではありません。しかし、広告運用自体は1日100円からできます。テスト回数を重ねて、完成度を高めていきましょう。
3.YouTube広告
YouTube広告は、動画共有サービスYouTube上に表示できる広告です。
検索結果画面に表示させることもできますが、ここでは動画再生の前後や途中に挿入できる広告について紹介します。
近年は、YouTubeに投稿される自宅トレーニングやダイエット関連動画を参考にするユーザーも少なくありません。
YouTube広告でパーソナルジムの魅力(オーダーメイドのトレーニング方法・食事指導など)を伝えられれば、入会を検討してくれるユーザーも一定数いるでしょう。
4.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に表示できる広告です。
SNS広告のように、ユーザーが普段何気なく見ている画面に表示できることから、認知拡大が期待できます。
大きな魅力としては「リマーケティング」に優れている点です。リマーケティングとは、一度自社サイトを訪れたユーザーに再アプローチをすることをいいます。
パーソナルジムは費用面やトレーナーの質が重要であるため、ユーザーは競合他社と比較検討をする傾向が強いです。
比較対象が少なければいいのですが、対象が多いと、初期段階で見たサイトのことを忘れてしまうこともあります。そういった場合に、リマーケティングが役立つわけです。
ただし、ディスプレイ広告は画面占有率が高いことから、何度も同じ広告が表示されると嫌悪感からイメージダウンにつながるおそれもあります。よって、リマーケティングをする際は、一人当たりの表示回数を制限するのがおすすめです。
5.MEO広告
MEO広告は、Googleマップや地図の検索結果画面に表示できる広告です。
自宅や勤務先からの通いやすさを重視するユーザーは、マップ検索でパーソナルジムを探す場合もあります。
MEO広告を設置しておけば、いち早く入会を検討してもらえるでしょう。口コミや営業時間を表示できるのもユーザーが参考にしやすいポイントです。
なお、MEO広告を出稿するには、Googleビジネスプロフィールに登録する必要があります。登録自体は無料ですので忘れずに済ませておきましょう。
6.ポータルサイトへ掲載
ポータルサイトは、店舗情報や口コミが多数まとめられているWebサイトです。
手軽に比較検討したいユーザーは、まずポータルサイトにアクセスする傾向にあります。自社情報を掲載しておけば、集客につながるかもしれません。
パーソナルジムにおけるポータルサイトは、以下が挙げられます。
ただし、ポータルサイトの掲載費用はサイトによって異なるものの、ほとんどのケースでとても高額になってしまうのが欠点です。
また、競合が多いことから「毎月掲載費だけを支払っている……」という事態にもなりかねません。
予算に余裕がある場合は掲載してみる価値がありますが、広告費を少しでも節約したい場合は手を出さないほうが無難といえます。
パーソナルジムのオフライン広告手法4選
パーソナルジムの集客ではWeb広告が主流です。
しかし、従来のオフライン広告も使い方次第では、まだまだ有効といえます。予算に余裕がある場合は、以下の4つも選択肢に入れてみてください。
- チラシ
- 看板広告
- 交通広告
- フリーペーパー
順番に解説します。
1.チラシ
近隣住民へのアプローチ手段として、チラシは欠かせないものです。
インターネットが普及している現代ですが、年配層がターゲットの場合、インターネットからでは届かない可能性があります。
また、地域によってはWeb広告の競合が多すぎることもあるでしょう。チラシはすぐに捨てられてしまう傾向ですが、キャッチコピーやデザインを最適化することで興味を示してもらえる可能性は十分にあります。
株式会社ティップネスの調査によると、「パーソナルジムに通うならどう選ぶ?」の質問に対して、最も多かった回答が「自宅や職場からの近さ」でした。
この結果から、パーソナルジムに潜在的ニーズを感じているユーザーなら、チラシを見てくれる可能性が高いでしょう。チラシは掲載できるスペースに限りがあるため、LP(ランディングページ)のQRコードを掲載するのが有効です。
2.看板広告
店先やロードサイドに看板広告を設置しておくと、パーソナルジムの認知拡大に役立ちます。
集客において最も大事なのは「知ってもらうこと」です。
パーソナルジムの入会は通いやすさが重視されることから、自宅や勤務先に近いとわかれば興味を示してくれるかもしれません。帰宅後にインターネットで調べてくれる可能性もあります。
ただし、看板は設置場所によっては多額の費用がかかってしまいます。Web広告との予算編成に注意しながら、無理のない範囲で検討しましょう。
3.交通広告
交通広告は、電車やバスの車内、駅やバスターミナルの構内などに設置する広告です。
ターゲット層が公共交通機関を毎日利用するのなら、単純接触効果による集客アップが見込めます。
単純接触効果とは、元々あまり興味がなかったものでも、繰り返し見ているうちに気になってくる心理現象のことです。
看板広告でも同じことをいえますが、毎日目に入ることで「ジムに通ってみるのもいいかも」「そういえば看板で見たパーソナルジムがよさそうだった」などと興味を持ってくれる可能性があります。
設置場所によっては高額になってしまうものの、予算に余裕があり、長期視点で集客をおこなうのなら有効です。
4.フリーペーパー
フリーペーパーは、地元情報が掲載されている無料の紙媒体です。
子供の習い事教室や新規オープンカフェなどの情報収集に優れていることから、主婦層がよく手にとる傾向にあります。
主婦層がターゲットであれば、何気なく見たパーソナルジムに興味を示してくれる可能性も考えられるでしょう。
とはいえ、目立つページに掲載してもらうのは、それなりに費用がかかります。小さな広告枠では気がつかずに流されてしまうことも多いです。
そのため、新規またはリニューアルオープン時、イベント開催時などに絞ったスポット掲載に留めておくのがおすすめです。
パーソナルジムの広告運用を成功させる9つのポイント
「すでにWeb広告を実施しているが効果が出ない……」と悩んでいる方も多いかもしれません。
パーソナルジムがWeb広告運用を成功させるには、以下9つのポイントを意識することが重要です。
- 応えるべきニーズを絞り込む
- ターゲットのユーザー像を絞り込む
- パーソナルジムに通うメリットを伝える
- 視覚的なインパクトを残す
- 目的に合わせた広告媒体を利用する
- 遷移先のLP(ランディングページ)を作成する
- 無料カウンセリングや体験コースをゴールにする
- 効果検証と改善を繰り返す
- パーソナルトレーナーの質を高める
順番にみていきましょう。
1.応えるべきニーズを絞り込む
まずは自分たちが応えるべきニーズを絞り込むことが大切です。
より多くの顧客に魅力を感じてもらうために「どんなニーズにも対応する」という姿勢を示すパーソナルジムも少なくありません。
しかし、さまざまなニーズに対応する何でも屋では、誰にも魅力を感じてもらえない可能性が高いです。
例えば、短期間でダイエットを絶対に成功させたい女性がいたとします。その際に以下のどちらに魅力を感じるでしょうか。
- 幅広いニーズに対応可能なパーソナルジム!
- ダイエットに特化しているパーソナルジム!
後者のほうが、確実にダイエットを成功できるトレーナー・設備を整えている印象を抱きやすいでしょう。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」という言葉がある通り、多くの会員を得ようとすれば、誰も入会してくれない可能性が高いです。
そのため、ダイエット・筋トレ・健康維持など、まずは自分たちが応えるべきニーズを1つに絞りましょう。1人の満足度を高められれば、紹介によって会員数が伸びることも考えられます。
2.ターゲットのユーザー像を絞り込む
応えるべきニーズを一つ決めたら、そこからさらにターゲット像を絞り込みます。
具体的なターゲット像を設定することで、より自分たちのパーソナルジムを選んでもらいやすくなります。マーケティング用語では「ペルソナ設計」とも呼ばれ、集客をする上で非常に重要度の高い工程です。
ターゲット・ペルソナを設定する際は、以下の項目を埋めていくといいでしょう。
- ジム通いは初心者か経験者か
- 運動頻度はどれくらいか
- 男女どちらの性別か
- 年齢層はどのくらいか
- 家族構成や収入はどれくらいか
- 趣味や興味医関心は何か
応えるべきニーズの見出しでもお伝えした通り、1人の満足度を高められれば、紹介による集客が期待できます。
たった1人に向けた広告を作るつもりで設定していきましょう。
3.パーソナルジムに通うメリットを伝える
パーソナルジムの広告では「通うメリット」を詳しく伝えることが重要です。
よくある失敗例に「トレーニング器具や施設の魅力だけをアピールする」という広告があります。しかし、ジムに通った経験のないユーザーは器具や施設をアピールされても、何がいいのかわからないでしょう。
また、周りにはより安価で通えるフィットネスジム・スポーツジムがたくさんあります。近年はYouTube動画を参考にトレーニングをする方も増加中です。
よって「わざわざ高額なパーソナルジムに通う必要があるのか」と疑問を感じているユーザーも少なくありません。
実際、株式会社PLAN-Bの調査によると、パーソナルジムに通わない理由には「料金が高い」「自宅トレーニングで十分」という回答が多いです。
参考:パーソナルジムはぶっちゃけ続かない?継続率は18.8%という結果に…。通わない理由・辞めた理由などリアルな声も紹介
つまり、パーソナルジムの入会を決断してもらうには「料金が高いだけの価値」「マンツーマントレーニングの有効性」を理解してもらう必要があります。
あくまで一例ではありますが、以下をアピールするといいでしょう。
- 間違ったフォームによる怪我を防げる
- 二人三脚で目標達成までやり遂げられる
- オーダーメイドの食事指導も受けられる
人は必要性を感じないと動かない性質があります。広告を活用して、パーソナルジムにしかない魅力をアピールしましょう。
4.視覚的なインパクトを残す
広告があふれている現代では、ユーザーの目を一瞬で惹きつける広告でないとなかなか見てもらえません。
そのため、広告作成では「キャッチコピー」や「デザイン」などの視覚的インパクトにこだわることも重要です。
視覚的なインパクトに関しては、RIZAPの広告が成功例として挙げられます。
有名人のビフォーアフターの様子は、多くの視聴者を惹きつけました。また「結果にコミットする」というシンプルなキャッチコピーで、パーソナルジムの価値が一瞬で頭に入ってくるでしょう。
中小規模のパーソナルジムで有名人の起用は難しいかもしれませんが、同規模のライバルに負けないインパクトを考えることが成功につながります。
ただし、近年は景品表示法を始め、広告規制が厳しくなっています。インパクトを重視するあまりに顧客を騙すような表現になっていないか十分注意しましょう。
5.目的に合わせた広告媒体を利用する
広告効果を最大化させるには、自社の目的に合わせた媒体選択も重要です。
例えば、リスティング広告はパーソナルジムを探しているユーザーにアプローチできることから新規顧客獲得の目的に最適です。しかし、顕在ニーズのあるユーザーにしか見てもらえないことから認知拡大には向いていません。
一方で、SNS広告はユーザーが何気なく見ているタイムラインに広告配信できるため、認知拡大に向いています。ただ、ユーザーはニーズが顕在化していないため入会者数がすぐに増えることはないでしょう。
つまり、新規顧客獲得における即効性はありません。
- 新規顧客獲得→リスティング広告がおすすめ
- 認知拡大→SNS広告がおすすめ
このように、Web広告にはそれぞれに向き・不向きがあります。自分たちの目的に合わせた媒体に力を入れましょう。複数の組み合わせも有効です。
6.遷移先のLP(ランディングページ)を作成する
LP(ランディングページ)を作成していない場合は、この機会に作成をおすすめします。
LP(ランディングページ)とは、商品やサービスの問い合わせ・申し込みに特化した縦長のWebページです。
ユーザーの興味関心を購買意欲まで変化させられるため、広告の遷移先に設定しておくと入会者数の増加が期待できます。
例えば、以下のような流れでパーソナルジムの申し込みを訴求していきます。
- 印象的なキャッチコピーや写真で興味を引く
- ターゲットが潜在的に求めている情報を伝える
- 自分たちのサービス内容や魅力を伝える
- 競合となるジムとの差別化ポイントを伝える
- 口コミやメディア掲載実績で信頼を集める
- 期間限定キャンペーンや特典などで限定性をアピールする
ほとんどのユーザーは「何となく興味を持った」という理由で広告をクリックします。
しかし、遷移先がホームページでは、すぐに離脱されてしまう傾向にあります。なぜなら、求める情報が各リンクに分かれており、移動しているうちに興味が薄れていくからです。
その点、LP(ランディングページ)は消費者心理に沿って、必要な情報を順番に提供していきます。その結果、ユーザーは「気がついたら最後まで読んでいた」となりやすいです。
ページを最後まで読むと、「パーソナルジムの価値」と「今すぐ申し込む必要性」を理解している状態になります。そのため、LP(ランディングページ)を遷移先に設定するだけで、大幅な集客アップが期待できるでしょう。
広告集客を成功させるには、遷移先のページにこだわることも重要です。
7.無料カウンセリングや体験コースをゴールにする
LP(ランディングページ)は、購買意欲を掻き立てることに特化しています。
しかし、パーソナルジムは費用が安いとはいえません。いきなり有料申し込みの訴求をすると、じっくり検討するためにページを離れてしまう可能性があります。
競合が多い地域の場合、他の店舗のLP(ランディングページ)をチェックして、そちらに流れてしまうこともあるでしょう。
よって、LP(ランディングページ)のゴール設定は「無料カウンセリング・体験会」のような気軽に申し込めるものがおすすめです。
まずは、自分たちのパーソナルジムに来てもらうことを目標にしましょう。
8.効果検証と改善を繰り返す
広告運用を成功させるには、効果検証と改善の繰り返しが重要です。
広告運用におけるノウハウはインターネットにあふれていますが、その効果が現れるかは、実際に出稿してみないとわかりません。
ユーザーのニーズ・社会トレンドは常に変化しており、一度目から最適な広告を作り上げるのは極めて稀な例となっています。
Web広告はクリック数や表示回数など、さまざまなデータを集められますので、改善を繰り返して少しずつ勝ちパターンを探っていきましょう。
9.パーソナルトレーナーの質を高める
集客アップを目指していると、広告ばかりに意識が向いてしまいがちです。
しかし、実際のサービス内容に魅力がなければ、広告で集客ができても会員は定着しないでしょう。口コミサイトにマイナス評価が集まって信用度が下がることも考えられます。
そのため、広告よりも、まずは自分たちのサービス内容を充実させることが重要です。設備の質・トレーナーの質を高めることが大前提となります。
もし広告運用にリソースが割けない場合は、広告代理店に運用を依頼するのもおすすめです。手数料はかかってしまいますが、蓄積されたノウハウを借りることによって、素早く成果を出せるでしょう。
パーソナルジムの広告費を抑えたい時の集客方法7選
パーソナルジムの集客では、複数の広告手法を組み合わせて販路を広げるのが効果的です。
とはいえ、中小規模のパーソナルジムは広告費を少しでも抑えたいところでしょう。
そこで広告費を抑えた集客方法も7つ紹介します。
- ホームページやブログのSEO対策
- GoogleビジネスプロフィールのMEO対策
- SNSアカウント運用
- YouTubeチャンネル運用
- LINE公式アカウント・メルマガでコンテンツ配信
- 地域のイベント参加・セミナー開催
- 紹介キャンペーンの実施
これら7つは、基本的に無料でも実施できます。即効性は期待できませんが、ブランディングの強化は可能です。
それぞれ順番にみていきましょう。
1.ホームページやブログのSEO対策
ほとんどのパーソナルジムでは、すでにホームページやブログを運営しているかもしれません。
しかし、アクセスが集まらずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで実施したいのが「SEO対策」です。SEO対策とは、自社サイトを検索エンジンの上位に表示させるための施策を指します。
ホームページやブログのアクセス数が伸びれば、リスティング広告に費用をかけることなく集客をおこなえるでしょう。
とはいえ、SEO対策は反映されるまでに数ヶ月〜半年程度の時間がかかります。また高度な知識やノウハウがないと結果を出すのは厳しいです。
よって最初はリスティング広告との併用・専門家に依頼がおすすめです。SEOの成果を見ながら外注費を下げていくといいでしょう。
2.GoogleビジネスプロフィールのMEO対策
Googleビジネスプロフィールとは、Google検索やマップで自社情報を管理できるツールです。
登録(無料)すれば、Googleマップや地図の検索結果画面に、自分たちのパーソナルジムを表示できます。
また、MEO対策をすることで検索結果の上位表示も可能です。Web広告のひとつである「MEO広告」よりは掲載順位が下がってしまいますが、無料で実施できるのは嬉しいポイントでしょう。
MEO対策では、ホームページの質が重要になります。SEOで上位表示されるような質の高いホームページを目指しましょう。
3.SNSアカウント運用
パーソナルジムは、専属トレーナーによるマンツーマントレーニングが魅力です。そのため、入会希望者は「誰に教わるか」をジム選びの重要な判断材料にしています。
よって、SNSでトレーナーの人柄が伝わる情報を発信すれば、ユーザーにとって有益な情報になるでしょう。
また、SNSは投稿に対してコメントを送れます。ユーザーとの積極的な交流によってファンの獲得・ブランディング強化も可能です。
特にInstagramやFacebookは、パーソナルジムに潜在的・顕在的ニーズを持つ利用者が多い傾向にあります。
アカウントを伸ばすには継続的な投稿が必要ですが、コツコツ投稿していれば「SNSで話題のパーソナルジム」と評判になる日がくるかもしれません。
4.YouTubeチャンネル運用
SNSと同じく、YouTubeチャンネルを運用するのもファンの獲得・ブランディング強化に有効です。
例えば、以下のような「実際のトレーニング風景」は、パーソナルジムの入会希望者にとって入会後をイメージしやすい有益な情報となるでしょう。
ユーザーに「このトレーナーに指導してもらいたい」「ここなら自分でも継続できそう」と感じてもらえれば、入会へのハードルをグッと下げられます。
昨今、YouTubeは競合が多いレッドオーシャンになりつつありますが、ホームページやLP(ランディングページ)に組み込むことで情報の補足にもなります。
近年は、スマートフォンのカメラ画質も向上していますので、気軽に実施してみてください。
5.LINE公式アカウント・メルマガでコンテンツ配信
入会を検討している見込み顧客に入会を促したり、既存顧客の退会防止をしたりするには、LINE公式アカウント・メルマガを活用するのがおすすめです。
例えば、期間限定クーポンを配信すれば、入会を迷っているユーザーに選んでもらいやすくなるでしょう。
また、月に1回でも役に立つ情報発信をしていれば、パーソナルジムのメリットや自店舗の存在を忘れないでもらえます。
LINEやメルマガに登録してもらうハードルはやや高めですが、「友だち追加(メルマガ登録)で特典プレゼント」のように工夫をすれば、一定数の登録者は見込めます。
6.地域のイベント参加・セミナー開催
地域イベントへ参加・セミナー開催は、ローカルでの認知拡大施策として有効です。
例えば、健康やスポーツに関するイベントやセミナーに参加させてもらえれば、潜在層へのアプローチにつながります。
地域に密着しているパーソナルジムであることもアピールもできますので、信頼も得やすいでしょう。
7.紹介キャンペーンの実施
口コミを参考にする人が多いように、人は第三者による意見を重要視する傾向にあります。
そのため、既存会員に向けて「友だち紹介で割引き」のようなキャンペーンを実施すると、新規顧客を獲得しやすくなります。紹介者と入会者の両方に特典を付与すると効果的です。
ただし、紹介したくなるサービス提供をするのが大前提です。既存会員の満足度を高めることは忘れないでおきましょう。
パーソナルジムの広告運用で気をつけるべき2つの法律
パーソナルジムの広告運用では、以下2つの法律に気をつける必要があります。
- 景品表示法
- 消費者契約法
近年は不適切な広告表現をして罰則を受ける事例も少なくありません。法律違反は顧客からの信用失墜につながりますので、十分に気をつけてください。
では、それぞれの法律について解説します。
1.景品表示法
景品表示法は、不当な広告から消費者を守るために定められた法律です。正式には「不当景品類及び不当表示防止法」と呼ばれています。
具体的には、以下の2つの内容が禁止されています。
- 優良誤認:実際よりも優れているかのような表現
- 有利誤認:競合よりも優れているかのような表現
例えば「地域No.1の改造実績」「顧客満足度94%のパーソナル体験」などの表現を用いる際は、客観的に求められた調査機関によるデータを根拠に示さないと優良誤認と判断されます。
また、「期間限定キャンペーン」「明日まで〇〇%オフ」など限定性をアピールしておきながら、いつまでもキャンペーンや割引きをおこなっていたり、短期間で繰り返していたりすると有利誤認とみなされます。
顧客に「事実でないなら他のジムに入会していた」「期間限定でないならまだ検討していたかった」のような不満を抱かせてはなりません。
なお、過去にはRIZAPが景品表示法違反で措置命令を受けています。内容は「24時間いつでも使い放題」と表記しておきながら、実際は利用できないサービスが含まれていたようです。
このように、意図せずとも法律に抵触してしまうこともあります。広告表現には十分に注意してください。
消費者庁「RIZAP株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について」
2.消費者契約法
消費者契約法は、消費者を不当な勧誘から守るために定められた法律です。
簡単にいうと、消費者にとって不利益になる情報を隠して、契約を迫ってはいけません。
パーソナルジムの例としては、「納得いただけない場合は全額返金いたします」と広告を打っているのに、実際は運営側の承認がないと解約できない内容では罰則対象となります。
消費者が誤解してしまうような表現はすべて禁止されていますので、広告作成後は念入りにチェックをしてください。
参考:消費者契約法
パーソナルジムのWeb広告運用ならサイバーホルン
パーソナルジムのWeb広告集客は、自力でもおこなえます。
しかし、実際は「どのように運用していけばいいのかわからない」「広告規制の法律に抵触しないか不安で動けない」と悩まれている方が少なくありません。
そこで、もしパーソナルジムのWeb広告運用でお困りでしたら、私たちサイバーホルンにお任せください。
サイバーホルンでは、リスティング広告を中心に、Instagram広告・Facebook広告・YouTube広告などの運用代行を承っております。
- 初期費用・最低広告費なし
- 最低契約期間なし
- 広告運用の全情報を開示
このように初めてのWeb広告運用でも安心して取り組んでいただける環境を整えております。
パーソナルジムのニーズに沿った動画制作・LP(ランディングページ)制作もおこなっていますので、ワンストップで依頼したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ:パーソナルジムの集客はターゲットにマッチしたWeb広告を活用しよう
パーソナルジムの広告集客を成功させるには、ターゲットにマッチした広告媒体の選択・訴求をおこなうことが重要です。
顕在的・潜在的ニーズのあるユーザーに直接アプローチできれば、今すぐでなくても入会を検討してくれる方がいるはずです。
Web広告はどれも少額から運用開始できます。媒体選択もクリエイティブ制作も、少しずつテストを重ねながら最適化していきましょう。