Googleファインド広告とは?GDNとの違いや入稿規定・出稿ポイントを解説
「そもそもGoogleのファインド広告とはなんだろう?」
「ファインド広告と似ているGDNとの違いが知りたい……」
「ファインド広告における配信面や入稿規定について教えてほしい」
GoogleやYouTubeなどの媒体で配信できるファインド広告。ファインド広告がどのような広告なのか聞いたことはあるけど、わからない人は多いでしょう。
ファインド広告は、ユーザーが関心を抱くベターなタイミングで配信できるため、有効活用できれば成果が期待できます。
そこで本記事では、
- ファインド広告とはどのような広告か
- ファインド広告とディスプレイ広告にみられる違いとは?
- メリットや配信する際に意識したいポイント
などについて解説していきます。ファインド広告の運用を検討しているなら、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
Googleファインド広告とは?
そもそもファインド広告とは、主にYouTubeやGmail、Discoverを利用するユーザーにアプローチできる広告のこと。Googleディスカバリー広告とも呼ばれています。
Googleが保有するデータに基づいたオリジナルのアルゴリズムから、ユーザーの「商品・サービスにおいて関心度合いが高いタイミング」で広告表示ができます。
また、DiscoverやYouTubeといったさまざまなサービス内で配信できるため、目にも止まりやすくコンバージョンにもつながりやすいでしょう。
ディスプレイ広告やリスティング広告と並び、注目を集める広告の一種です。
Googleファインド広告とGoogleディスプレイ広告(GDN)との違い
ファインド広告とディスプレイ広告の主な違いは、以下の4つです。
- 配信面
- ターゲティング
- クリエイティブ
- ユーザーの心理状態
下記でそれぞれ違いについて詳細に説明していますので、自分にとってどちらの広告が合うかの参考にしてください。
配信面
ファインド広告とディスプレイ広告では、配信先の数が違います。
ファインド広告は、Discoverをはじめ、YouTubeやGmailなどのGoogleが提供するサービスで配信されます。
一方で、ディスプレイ広告においてはGoogleが提供するサービスに止まらず、外部のWebサイトやアプリにも広告を配信できます。
つまり、より多くの利用者に認知度を拡大するなら、ディスプレイ広告のほうが優れているでしょう。
ターゲティング
ファインド広告とディスプレイ広告では、ターゲティングできる範囲も異なります。
特に異なるのは、以下のような配信面におけるターゲティングです。
- キーワード
- トピック
- プレースメント
例えば、ファインド広告では、Gmailだけに配信したいといった設定はできません。ターゲティングの自由度もディスプレイ広告に軍杯が上がるでしょう。
人に関するターゲティングに関しては、どちらも変わりません。
- 年齢
- 性別
- 地域・エリア
- 興味関心(アフィニティ)
- ライフスタイル・イベント
- Webサイトにアクセスしたユーザー
人に対するターゲティングなら、どちらでもしっかりと設定できます。
クリエイティブ
画像作成の面では、ファインド広告のほうが優れています。
ディスプレイ広告では1枚のシングル画像しか設定できません。一方で、ファインド広告では複数の画像が設定できます。
ファインド広告においては、「カルーセル広告」といった2枚以上の画像・動画を横並びに配置できる型があります。
複数の画像により、詳細かつたくさんの情報を届けるという点でファインド広告が優れています。
ユーザーの心理状態
ユーザーの心理状態としては、ファインド広告のほうがストレスなく閲覧できます。アプリやWebサイトを閲覧していて、興味関心の高い対象が決まっているからです。
また、ファインド広告のクリエイティブは、クリックした商品の詳細ページにジャンプできる仕様になっています。流れがシンプルなため、ユーザーに煩わしさを与えずにショッピングを楽しんでもらえます。
Googleファインド広告のメリット5つ
ファインド広告には、以下5つのメリットもあります。
- DiscoverやGmailなどユーザー数の多いGoogleサービスで配信できる
- ネイティブな広告形式で自然に見てもらえる
- 検索連動型広告では狙えない層にアプローチできる
- コンバージョンに基づく自動入札で利用できる
- 人に対する詳細なターゲティングができる
たくさんのメリットがあり、ファインド広告は非常に優れた広告です。
1.DiscoverやGmailなどユーザー数の多いGoogleサービスで配信できる
DiscoverやGmail、YouTubeなど、多くの人が使用しているGoogleサービスで広告を配信できます。
多くの視聴者にみてもらえれば、その分商品やサービスの認知度や理解力を拡散させることができるでしょう。
Googleという世界で最も大きなプラットフォームを活用できることは、この上ないメリットになります。
2.ネイティブな広告形式で自然に見てもらえる
広告感がなく掲載されることも大きな特徴です。
利用者によっては「広告」というだけでクリックを拒絶する人も少なくないでしょう。
しかし、ファインド広告はYouTubeのサムネイルのような様式で、宣伝している印象はほとんど感じません。そのため、ユーザーに不信感を与えにくく、安心してクリックされる可能性があります。
3.検索連動型広告では狙えない層にアプローチできる
ファインド広告は、検索履歴に基づいて、ユーザーに関心のある広告が表示されます。
したがって、検索連動型広告ではクリックできなかった利用者に、別の角度からもアプローチできます。
成約できなかった層に再び宣伝できるメリットもあります。
4.コンバージョンに基づく自動入札で利用できる
ファインド広告は、予算や入札単価、マーケティング目標に基づき自動入札ができます。
なお、入札戦略は「目標コンバージョン単価」と「コンバージョン数の最大化」から選べます。
5.人に対する詳細なターゲティングができる
ファインド広告は、Google管理画面で宣伝したいユーザーの設定を変更できます。
年齢や居住地、性別などで細かく設定が可能。これにより、必要以上の費用をかけずに、関心の高いユーザーへアプローチできます。
Googleファインド広告のデメリット4つ
ファインド広告には、以下4点のデメリットもあります。
- 配信面・デバイスの指定ができない
- ディスプレイ広告よりも審査が厳しい
- フリークエンシーキャップの利用ができない
- 広告ローテーションの利用ができない
以下でそれぞれのデメリットについて解説していますので、参考にしてください。
1.配信面・デバイスの指定ができない
ファインド広告は、配信したいデバイスの制限ができません。
例えば、「スマートフォンのみ」「パソコンのみ」といった限定した配信はできないです。
また、配信先を「YouTubeのみ」や「Discoverだけ」といった指定もできません。
細かな設定はできないので、広告を作成するときは「どういった広告を作ればいいのか」を慎重に考えるようにしましょう。
2.ディスプレイ広告よりも審査が厳しい
ファインド広告は、ディスプレイ広告よりも審査が厳しいです。
GmailやYouTubeといったGoogleのサービスを複数利用するため、「広告がモラルに反していないか」「不適切な内容の広告ではないか」といった観点から厳重に審査されます。
しかし、裏を返せば審査が厳しい分、他の広告主も容易に出稿できないということになります。
自分だけのオリジナリティのある広告を作成して、ユーザーに唯一無二の印象を与えるように努めましょう。
3.フリークエンシーキャップの利用ができない
ファインド広告では、フリークエンシーキャップの利用ができません。
そもそもフリークエンシーキャップとは、同じユーザーに宣伝する回数を減らす機能のこと。「この広告が煩わしい」と思っているユーザーに対し何度も宣伝し、必要以上に悪印象を与えてしまう可能性があります。
また、余計な費用がかかるでしょう。
4.広告ローテーションの利用ができない
また、広告ローテーションが使用できないというデメリットもあります。
広告ローテーションとは、同じグループの広告を偏りがないように表示させる機能のこと。この機能が作動すれば、広告全体の表示回数がなるべく均一になります。
しかし、ファインド広告にはこの機能がありません。
表示回数に差異が生じてしまい、ユーザーの反応が得られなかった広告を続けて配信してしまう可能性もあります。
Googleファインド広告の入稿規定
入稿規定は、画像が1枚だけの場合と、2枚以上の画像を使うカルーセル広告とで異なります。
以下の表で詳細に説明していますので、ぜひご覧ください。
入稿方法 | ファインド広告 | ファインドカルーセル広告 |
---|---|---|
広告の見出し | 最大半角40文字(全角は20文字)見出しは5個まで設定可能 | 最大半角40文字(全角は20文字)見出しは5個まで設定可能 |
広告説明文 | 最大半角90文字(全角は45文字)説明文は5個まで設定可能 | 最大半角90文字(全角は45文字)説明文は5個まで設定可能 |
写真 | 最大20枚まで設定可能 | カード画像を2〜10枚まで設定可能 |
ロゴ | 最大5個まで設定可能 | 最大5個まで設定可能 |
お店やサービスの名前 | 最大半角25文字(全角12文字) | 最大半角25文字(全角12文字) |
アクションを促すフレーズ | 1つだけ設定可能 | 1つだけ設定可能 |
クリックしたユーザーの移動先URL | 1つだけ設定可能 | 1つだけ設定可能 |
Googleファインド広告の課金形態
ファインド広告の課金形態は、クリック課金です。
広告の宣伝先と課金の発生タイミングは、以下の表にまとめました。
広告の宣伝先 | 課金発生タイミング |
---|---|
YouTube | Webサイトへの遷移 |
Gmail | 2回クリックの内の1回目のクリック |
Discover | Webサイトへの遷移 |
Gmailでは、Webサイトへの移動に2回クリックする必要があります。その内、課金が発生するのは最初の1回目のみです。
Googleファインド広告の入札戦略
ファインド広告は、コンバージョンに基づく入札になります。
したがって、「コンバージョン数の最大化」と「目標コンバージョン単価」から入札戦略を選択します。
広告表示回数やクリック数を目標とした手動入札や自動入札ではなく、コンバージョンによって決まる自動入札となります。
Googleファインド広告を出稿するやり方8ステップ
では、Googleファインド広告を出稿するやり方を以下の8ステップで紹介します。
- Google広告管理画面のキャンペーンから+をクリックする
- 「+新しいキャンペーンを作成」をクリックする
- キャンペーンの目的を選択する
- キャンペーンタイプからファインドを選択する
- キャンペーン名や地域などを設定する
- 広告グループ名やユーザー属性を入力する
- 各種広告のクリエイティブを作成する
- キャンペーンを配信する
下記でそれぞれのやり方について詳細に説明していますので、ご覧ください。
1.Google広告管理画面のキャンペーンから+をクリックする
まず、Google広告管理画面にログインします。
左側の「キャンペーン」を押すと画像赤枠のように+が表示されますので選択しましょう。
2.「+新しいキャンペーンを作成」をクリックする
+を押すと「+新しいキャンペーンを作成」が出てきますので選択しましょう。
3.キャンペーンの目的を選択する
続いて、該当するキャンペーンの目的を選択してください。
大部分の方が、赤枠の「販売促進」「見込み顧客の獲得」「ウェブサイトのトラフィック」を選択されます。
キャンペーンの目的がまだ決まっていない方は、青枠の「目的を指定せずにキャンペーンを作成する」を選択しましょう。
4キャンペーンタイプからファインドを選択する
キャンペーンタイプからファインドを選択してください。
ファインドを選択しなければ、ファインド広告を配信できません。
5.キャンペーン名や地域などを設定する
次に、キャンペーン名や入札戦略が設定できるようになりますので、入力していきましょう。
必須項目はもちろん、任意の項目もなるべく詳細に記載してください。
6.広告グループ名やユーザー属性を入力する
ここから、広告グループ名やユーザー属性も入力できるようになります。
ユーザー属性やキーワードといった設定は、届けたい層へ的確にアプローチするためにも欠かせません。
該当情報を入力して、充実させていきましょう。
7.各種広告のクリエイティブを作成する
さらに、「ファインド広告」や「ファインドカルーセル広告」でクリエイティブが選択できますので該当するものを選んでください。
8.キャンペーンを配信する
最後に「キャンペーンの作成」を入力し配信して完了となります。
Googleファインド広告を配信する時のポイント6つ
では最後に、ファインド広告を配信する際のポイントを6つ紹介します。
- カルーセル広告を活用する
- 商品フィードを活用する
- 他キャンペーンで高い成果のオーディエンスを重視する
- スマホやタブレットデバイスを意識して設定する
- 高解像度の広告クリエイティブを複数枚用意する
- 機械学習に十分な予算と学習期間を確保する
これらのポイントを遵守すれば、ファインド広告の宣伝効果が格段に上がります。
1.カルーセル広告を活用する
ファインド広告を使用するときは、カルーセル広告を使用しましょう。
複数の画像を宣伝することで、ユーザーにより多くの情報を与えられたり、より認知してもらえたりが期待できるからです。
また、複数のサービスを同時に紹介できたり、ストーリー性を持たせられたりなどのメリットもあります。
カルーセル広告と併用することで、抜群の効果を発揮できるでしょう。
2.商品フィードを活用する
商品フィードを活用することで運用の手間が省けます。商品フィードによって、利用者が関心のある商品を自動で選択して配信してくれるからです。
例えば、商品数が多いECサイトで活用すると大幅な労力の削減になります。
ただし、商品フィードを利用するには、Google Merchant Centerに商品をアップロードし、Google広告アカウントと連携させなければなりません。
3.他キャンペーンで高い成果のオーディエンスを重視する
他のキャンペーンで高い成果のオーディエンスをターゲットにすることも大切になります。
高い成果の出ているオーディエンスは、コンバージョンを獲得しやすいでしょう。
4.スマートフォンやタブレットのデバイスを意識して設定する
スマートフォンやタブレットでも、違和感なく表示されるようにすることも重要ポイントになります。
さまざまなデバイスで最適化されていなければ、成果にはつながりません。
小さな画面でも見やすいように、文字を大きくするといった配慮をしましょう。
5.高解像度の広告クリエイティブを複数枚用意する
また、高解像度の画像を複数用意しましょう。
写真が鮮明に写っていればユーザーに対し、好印象を与えやすくなります。
また、画像が複数あることで閲覧者にさまざまな角度からのアプローチをすることができます。
6.機械学習に十分な予算と学習期間を確保する
ファインド広告では、クリック率やコンバージョン率等に基づいて、機械学習が最適化を行います。そのため、十分な予算を確保しておきましょう。
予算が少ないと機械学習が最適な分析を行えず、広告の最適化はできません。
なお、目安として1日の予算は目標コンバージョン単価の10倍以上が推奨されています。
十分な予算を確保し、機械学習を徹底的に進めればどんどん効率化されるでしょう。
まとめ:Googleファインド広告でパーソナライズ化された広告を配信しよう
ファインド広告は、自然に見てもらえたり、詳細なターゲティングができたりなどのメリットがあります。
また、機械学習を十分に行いパーソナライズ化すれば、かなりの恩恵を受けることができるでしょう。
ファインド広告はGoogle広告の中でも使いやすいので、性質を活かしながら取り入れてみてください。