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SaaS企業のリスティング広告運用ガイド!成果を出す9つのポイントを解説

リスティング広告とは、検索エンジンで特定のキーワード検索がされた際に表示されるテキスト型のWeb広告です。検索結果に「スポンサー」や「広告」といった表記を目にしたことはあるでしょう。

ユーザーの顕在ニーズ(明確な悩み)へダイレクトにアプローチできることから、目を引きやすく、狙う成果にもつながりやすいとされています。

このリスティング広告は、SaaS企業のビジネス成長にとても有効です。適切に活用すれば、自社の抱えるマーケティング問題が解消へと向かうでしょう。

本記事では、SaaS企業におけるリスティング広告運用ガイドを解説します。必要性やメリット、成功に不可欠な具体的なポイントまで一挙紹介しますので、売上拡大を狙う担当者の方はぜひ参考にしてください。

SaaS企業にリスティング広告が本当に必要な理由

SaaS企業にとってリスティング広告は、必要不可欠なマーケティング施策と言っても過言ではありません。その理由を以下2つの観点から解説していきます。

  1. 市場拡大から競争激化が進んでいる
  2. 多くの企業が効果を実感している

まず、SaaSの市場規模は年々拡大している点です。

総務省の「令和3年通信利用動向調査の結果」によると、SaaSを利用する企業の割合は、令和元年に64.7%、令和2年に68.7%、令和3年には70.4%と報告されており、年々導入企業が増加していることがわかりました。

出典:総務省「令和3年通信利用動向調査の結果」

市場規模の拡大は、その業界に身を置くものとして明るい話題と言えます。しかし、競争がますます激化することの表れとも言えるでしょう。

つまり、これからのSaaSビジネスでは「競合に埋もれないための施策」が必要不可欠です。どれだけサービスの質を高めても、存在を顧客に認知してもらえなければ成果は見込めません。そこで実施したいのが「リスティング広告」です。

リスティング広告は、検索エンジンにて、特定のキーワード検索をしたユーザーに広告配信ができます。見込み顧客が検索しそうなキーワードで広告出稿をしておけば、自社の認知獲得からコンバージョンへつながる可能性が高まるでしょう。

実際、多くの企業がマーケティング施策としてリスティング広告を活用しています。電通グループ4社が行った調査によると、ディスプレイ広告や動画広告など、あらゆるWeb広告の中でも、リスティング広告の使用率が最も高いことがわかりました。

出典:CCI/電通/電通デジタル/セプテーニ「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」

また、2023年において、リスティング広告にかけられた費用は前年比109.9%と増加しています。これは多くの企業がリスティング広告の効果を実感しているからでしょう。

以上のことから、マーケティングに力を入れるSaaS企業は、まずリスティング広告の活用をおすすめします。

SaaS企業がリスティング広告を運用する5つのメリット

SaaS企業がリスティング広告を運用するメリットは、以下の5つが挙げられます。

  1. 即効性が高い
  2. 成果に近いユーザーにアプローチできる
  3. クリックされた場合のみ費用が発生する
  4. 効果検証からすぐに改善できる
  5. 広告費用の調整ができる

順番に見ていきましょう。

メリット1.即効性が高い

リスティング広告は、設定後すぐに検索エンジンで上位表示できます。ニーズに合わせたキーワードで出稿すれば、短期間でも成果が上がる可能性が高いです。

同じようなマーケティング施策に「SEO」があります。SEOは広告費をかけずに自社サイトを上位表示できますが、検索エンジンの評価システム上、施策が反映されるまで数ヶ月待たなければなりません。

SaaS業界は変化のスピードが早い業界です。リスティング広告の即効性は、業界にマッチしている施策と言えるでしょう。

メリット2.成果に近いユーザーにアプローチできる

リスティング広告は、成果に近いユーザーにアプローチできます。

ユーザーが検索をかけるときは、何らかの「明確な悩みがある状態」です。悩みがない状態で「セキュリティソフト おすすめ」「情報共有 ツール」などとは検索しないでしょう。

つまり、SaaS関連のキーワードで検索をかけるユーザーは、商品やサービスの購買意欲が高いと言えます。その購買意欲の高いユーザーに自社をアピールできるのは、リスティング広告の大きな強みです。

Web広告には、ディスプレイ広告やSNS広告などさまざまありますが、その多くは潜在層へのアプローチになります。認知拡大には効果的ですが、費用対効果を考えるとリスティング広告以上に優れた施策はありません。

メリット3.クリックされた場合のみ費用が発生する

費用面から出稿をためらう方もいるでしょう。しかし、リスティング広告の費用発生条件は「クリックされた場合のみ」です。表示されただけで費用は発生しません。

費用相場は、キーワードによってクリック単価が異なるため一概には言えませんが、一般的には1クリック数十円〜数百円となっています。上限金額を設定しておけば、それ以上の請求もないため気軽に取り組める施策です。

リスティング広告は顕在層にアプローチできます。クリックしたユーザーの成約率がとても高いため、費用が無駄になりにくいのも魅力です。

メリット4.効果検証からすぐに改善できる

リスティング広告を含めたWeb広告は、リアルタイムで効果測定ができます。

主に、以下の項目が確認可能です。

  • クリック数
  • インプレッション数(表示数)
  • コンバージョン数(成約数)
  • クリック単価(1クリックあたりの平均費用)

上記の項目を分析することで、より精度の高い広告作成のヒントを得られるでしょう。

例えば「クリック数は少ないが、表示回数は多い」という場合は、ユーザーの目を引いていないため、広告文の改善に着手する必要があるとわかります。「クリック数は多いが、成約数が少ない」という場合は、遷移先のLPやホームページの改善が必要かもしれません。

「リスティング広告はすぐ検索上位に表示されて即効性が高い」とお伝えしましたが、これは効果検証がすぐにできるメリットにもなります。マーケティングに欠かせないPDCAを効果的に回せるため、いち早く成果につなげられるでしょう。

メリット5.広告費用の調整ができる

リスティング広告は、広告費用の調整が可能です。

例えば、クリック単価が高いと感じた場合は、入札額を引き下げられます。競合よりも掲載順位が下がってしまいますが、再び入札額を引き上げれば戻すことも可能です。

また、想定よりも早く目標達成できた場合は、配信を一時停止しても構いません。もちろん再配信も簡単にできます。

ほかのWeb広告では、月額費用を支払って配信するケースが多いです。リスティング広告は、マーケティング施策の全体を見ながら費用を調整できるため、広告費をあまり割けない企業でも気軽に取り組めます。

SaaS企業のリスティング広告運用を成功に導く9つのポイント

リスティング広告の効果を最大限高めるために、以下9つのポイントを押さえましょう。

  1. ターゲットを明確にする
  2. ターゲットに合わせたキーワード選定をする
  3. 適切な媒体を選ぶ
  4. 広告表示オプション(アセット)を追加する
  5. 潜在層のユーザーにもアプローチする
  6. タイトルや説明文で他社との差別化を図る
  7. 成果はユーザーが試しやすい内容にする
  8. 遷移先のLPやホームページを最適化する
  9. 施策の評価や改善を適切に行う

順番に詳しく解説します。

ポイント1.ターゲットを明確にする

まずはターゲットを明確にすることが大切です。

当然ですが、自社の製品やサービスを利用してくれそうにないユーザーにアプローチしても成果にはつながりません。個人向けなのか、法人向けなのかでもアプローチ方法は変わるでしょう。

また、ターゲットが広すぎると、次に解説するキーワード選定が上手くできません。「どんな悩みを持つ人・企業に向けるのか」といったターゲティングをしっかり行いましょう。

ポイント2.ターゲットに合わせたキーワード選定をする

自社製品・サービスを届けるターゲットを決めたら、適切なキーワード選定をします。

リスティング広告は、特定のキーワードで検索したユーザーに表示する広告です。

つまり、設定したキーワードをターゲットが検索しないかぎりアプローチできない……ということになります。そのため成果を上げるには、ターゲットの悩みから逆算したキーワード選定が重要です。

例えば、自社が勤怠管理システムの販売をしている場合、以下のようなキーワードが効果的と予想されます。

  • 勤怠管理システム おすすめ
  • 勤怠管理システム 無料
  • 勤怠管理システム 中小企業

上記は「勤怠管理システムの導入を検討しているユーザー」をターゲットに選定し、実際に検索しそうなキーワードの例です。

ターゲット選定が細かいほど、競合が少なく、かつその人物に刺さるキーワード選定ができます。ユーザーの悩みはSNSや口コミサイト、Googleキーワードプランナーなどから抽出できますので、ターゲットに合わせたキーワードを選定しましょう。

ポイント3.適切な媒体を選ぶ

リスティング広告を配信できる媒体は「Google広告・Yahoo!広告・Microsoft広告」の3種類があります。※Microsoft広告の配信先はBingです。

各媒体の特徴は、以下の通りです。

媒体特徴
Google広告全体的に圧倒的なシェア率を誇っている
Yahoo!広告Googleよりクリック単価が低い傾向にある
Microsoft広告パソコンでのシェア率はYahoo!より高い

基本的には、圧倒的なシェア率を誇るGoogle広告を選ぶといいでしょう。多くのユーザーがいれば、それだけ成果につながる可能性が高まります。

出典:総務省「日本における検索エンジンのシェア

とはいえ、圧倒的なシェア率を誇るGoogleは競合も多いです。競合の数はクリック単価に影響を与えるため、コストを抑えたい場合は、次いでシェア率の高いYahoo!で配信するのもいいかもしれません。

Microsoft広告(Bing)は、比較的新しい広告媒体で聞き馴染みがない方も多いでしょう。しかし、上記のグラフをもう一度ご覧ください。

実はパソコンでのシェア率はYahoo!を上回っています。これは企業のデフォルトブラウザがBingであるケースが多いからと言われています(Microsoft製品を使う企業が多い)。

そのため、BtoB向けの製品やサービスを販売しているのなら、Microsoft広告も選択肢としておすすめです。各媒体で特徴が異なるため、自社に合った配信先を選択しましょう。

ポイント4.広告表示オプション(アセット)を追加する

広告表示オプション(現:アセット)とは、広告のタイトルや説明文と別に見出しを追加できる機能のことです。

広告表示オプション(現:アセット)を追加するメリットは、主に以下の3つがあります。

  1. 画面の占有面積が広くなり目を引きやすくなる
  2. 多くの情報を伝えられてクリック率が向上する
  3. 広告ランクが上がり競合よりも上位に掲載されやすくなる

なお、追加する見出しは自由に設定できます。SaaS企業であれば「商品やサービスの特徴」「お問い合わせ」「ユーザーの評価」などを設定するといいでしょう。

無料で利用できるため、広告配信するならぜひ追加しましょう(※ユーザーがアセット部分をクリックすると通常通り費用が発生します)。

ポイント5.潜在層のユーザーにもアプローチする

リスティング広告は、悩みが明確化している顕在層にアプローチしやすいのが魅力です。

しかし、競争が激化しているSaaS業界では、多くの企業が顕在層を狙ったキーワードで広告配信をしています。クリック単価が高くなるのはもちろん、掲載順位も入札額勝負になりがちで苦しい企業も多いでしょう。

そのため、潜在層を意識したアプローチも大切になります。潜在層は製品やサービスのニーズを自覚していないため、成約に結び付けるのは難しいと考えるかもしれません。しかし、認知さえ獲得していれば、数ヶ月後に問い合わせが届く可能性はあります。

また、潜在層を顕在層にナーチャリング(顧客育成)することも有効です。

例えば、広告の遷移先のLP(ランディングページ)を作り込むことで、ニーズを顕在化させられるでしょう。難易度は高めですが、競争激化に負けないためには丁寧なマーケティングが重要です。

ポイント6.タイトルや説明文で他社との差別化を図る

競争の激しいSaaS業界は、多くの企業がリスティング広告に注力しています。ユーザーに興味を持ってもらうには、タイトルや説明文で他社と差別化を図ることが重要です。

差別化ポイント具体例
数字で信頼感をアピールする業界No.1継続率98%100社が導入済み
お得感や限定性をアピールする今なら20%オフタイムセール無料体験

上記のように、他社と差別化を意識した広告文を作成すれば、ユーザーの目を引ける可能性が高まるでしょう。

ただし、「No.1」「業界トップ」などの最上級表現は、遷移先に根拠となるデータを記載する必要があります。根拠がない場合、広告審査に落ちる原因になりますので注意してください。

参考:Google広告ヘルプ

ポイント7.成果はユーザーが試しやすい内容にする

リスティング広告のコンバージョン(成果)は、ユーザーが試しやすい内容にするのがおすすめです。

例えば「無料トライアル」「資料請求」「お問い合わせ」などを設定するといいでしょう。なぜ試しやすい内容がいいのか、その理由は以下の2つがあります。

  1. 製品やサービスの申し込みは、ユーザーにとってハードルが高い
  2. コンバージョン率が低いと、広告ランクを下げられる

いち早く売上アップを狙うためには、製品やサービスを直接申し込んでもらうのが一番と考えるでしょう。しかし、人間には失敗を避けたい性質があるため、有料の申し込みには慎重になってしまいます。いきなり紹介しても、成果にはつながる可能性は低いと言えます。

また、広告をクリックされても成果につながらない状況が続くと、検索エンジンにコンバージョン率(成約率)が低い広告と判断されます。コンバージョン率は「広告掲載順位」と「クリック単価」に影響を与えるため、なるべく下げない工夫が求められるのです。

よって広告の成果は、ユーザーが気軽に試せるものをおすすめします。

ポイント8.遷移先のLPやホームページを最適化する

リスティング広告をクリックした遷移先は、LP(ランディングページ)やホームページになります。

広告が魅力的でも遷移先のページが良くなければ、成果につながることはないでしょう。

例えば、以下のようなWebサイトは離脱傾向が高いとされています。

  • ファーストビューで知りたい情報が載っていない
  • デザインが混雑していて内容が頭に入ってこない
  • 広告文と遷移先のコンテンツ内容が合っていない
  • クリックしてからページがなかなか表示されない

遷移先のページ品質は、リスティング広告の順位を左右する指標のひとつになります。そのため、広告よりもまずは遷移先のページを最適化するのがいいかもしれません。

なお、SaaS企業が自社製品やサービスの販売を目的とするなら、遷移先はホームページではなく「LP(ランディングページ)」がおすすめです。製品やサービスの情報を縦長の1ページにまとめられるため、ユーザーの離脱防止につながります。

ポイント9.施策の評価や改善を継続的に行う

リスティング広告は出稿するだけでなく、評価や改善を継続的に行う必要があります。というのも、世の中のトレンドは常に変化しているからです。

少し前まで効果のあったキーワードでも、突然流入がなくなることは往々にしてあります。

また、他社で成果を上げているキーワードや広告文、LP(ランディングページ)がそのまま自社でも通用するとは限りません。「出稿してみたものの、想定よりも成果が上がらない……」という場合は、内容改善や配信停止をしないと広告費が無駄になってしまいます。

リスティング広告は、クリック数やコンバージョン率など詳細に評価を確認できるのが特徴です。改善を繰り返すことで効果を高めていけるでしょう。

リスティング広告運用が初めてのSaaS企業なら広告代理店の相談がおすすめ

リスティング広告は、即効性が高く、低予算から取り組めるのが魅力です。

とはいえ、成功のために押さえるべきポイントが多く「なんだか難しそう……」「広告に割けるリソースがない……」と感じた方もいるでしょう。初めて運用するなら当然です。

しかし、リスティング広告は広告代理店に依頼もできます。広告運用の専門家に依頼する主なメリットは、以下の3つです。

  1. 豊富なノウハウを駆使して短期間で成果を上げられる
  2. 最新情報を得やすく継続的に成果を上げられる
  3. すべてお任せもできてほかの業務にリソースを割ける

リスティング広告で成果を上げるには「適切なキーワード選択」「目を引く広告文の作成」「LPの最適化」など、さまざまな要素を考えなければなりません。ノウハウがない状態では試行錯誤に多くの時間やコストを奪われてしまいます。

また、常にトレンドが移り変わっていることから、自社の担当者には大きな負担がかかってしまうでしょう。

そこで広告代理店に依頼すれば、豊富な経験から自社に最適な形で運用してくれます。また、広告業界の最前線で動いていることから、最新情報のキャッチアップも早いです。

運用代行費はかかってしまいますが、「試行錯誤による無駄なコストの削減」「空いたリソースを他業務で使える」を考慮すれば、メリットのほうが大きいと言えます。

さらに広告代理店は、リスティング広告運用以外にも、SNS広告運用やLP(ランディングページ)制作や改善など、Webマーケティングに関するさまざまな相談が可能です。

よって、初めてリスティング広告を運用するのなら、まずは代理店に依頼することをおすすめします。

SaaS企業のリスティング広告運用ならサイバーホルン

もし自社でリスティング広告運用が難しいと感じているなら、私たちサイバーホルンにお任せください。

初期費用や最低広告費は一切かからず、最低契約期間の制限もありません。運用代行手数料のみでご利用いただけます。

LP(ランディングページ)制作も行っておりますので、広告運用からワンストップで依頼したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ:SaaS企業はリスティング広告運用で賢く成果を上げよう

SaaS業界は変化のスピードが早く、マーケティング施策にも即効性が求められます。リスティング広告はその即効性にマッチする最適な施策と言えるでしょう。

もし、社内にリソースがない場合は、私たちサイバーホルンがサポートしますので、ぜひこの機会にお試しください。

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