保険広告は規制に要注意!手法と集客を成功させる3つのポイントとは?
保険の広告を出稿するにあたって、いくつかの規制や法律を遵守しなければなりません。違反すればペナルティがあるだけではなく、お客様とのクレームにもつながる恐れもあります。
そこでこの記事では、保険広告の規制やおすすめのWeb広告などを幅広く解説していきます。保険会社・保険代理店に適したWeb広告や集客を成功させるポイントも紹介します。
大きなトラブルを引き起こさないためにも、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
保険広告が規制されている理由・背景

保険広告が規制されているのは、消費者に公平かつ正しい情報を届けるためです。
近年の保険商品は、種類が増えているだけではなく、内容も複雑化しています。そのため、専門的な知識のない消費者でも誤解しないように、広告には規制が設けられています。
- 自社の商品は実際よりも著しく優れている
- 他社よりも非常に良い商品である
上記のような、消費者に誤解を与えるような広告はご法度です。保険広告は、消費者にとって嘘偽りなく、わかりやすいことが重要です。
消費者庁の景品表示法による保険広告の規制

保険広告の規制にかかわる法律の一つに、消費者庁の景品表示法があります。
景品表示法は、正式名称を不当景品類および不当表示防止法といい、広告全般において守らないといけないルールを定めています。
不当な表示を禁止する
消費者庁の景品表示法では、保険広告の不当な表示を禁止しています。
不当な表示とは、提供する保険商品、あるいはサービスについて実際よりもかなり優れている、有利だと見せかけるような表示のことです。
不当な表示の禁止事項は、大きく2種類にわかれています。
禁止事項 | 内容 | 例 |
---|---|---|
優良誤認表示の禁止 | 商品の品質や内容が実際よりも優れていると表示することを禁止している | 「入院保険は1日〜」と記載しつつ、実際は日帰り入院を保障していない |
有利誤認表示の禁止 | 商品の価格、条件が実際よりも有利だと思わせる表示を禁止している | 「〇〇円ですべて保障」とあるが、諸経費分は保障されない |
これらの禁止事項については故意かどうかにかかわらず、該当する場合は措置命令がくだされ、対応によっては罰則が科されることもあります。
違反すれば2年以下の懲役または300万円以下の罰金になる
景品表示法に違反してしまった場合、措置命令が行われます。
措置命令を受けた事業者は、証拠として認められる資料を提出し、広告の内容を改善するといった対応を取らなければなりません。
措置命令を受けたのに改善が認められなかったり、さらに違反が認められたりした場合は、事業者の代表に2年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されます。法人の場合は、3億円以下の罰金です。
また、違反すれば罰則によって金銭だけではなく、消費者からの信頼も失います。景品表示法に違反しないか、慎重にチェックするべきでしょう。
金融庁の保険業法による保険広告の規制

景品表示法のほか、保険広告の規制にかかわる法律に金融庁の保険業法があります。
保険業法では、保険を契約する人を守るために保険業務を健全に行い、保険募集で公平性を維持するための規制を設けています。
保険業法においても、消費者を誤解させる行為は禁止です。
- 客観的に実証されていない数値は使用できない
- 事実の判断に必要な情報を故意に隠してはいけない
- 商品のデメリットも表示しなければならない
- 期間や条件が同等ではない商品と比較してはいけない
- 現在提供されていない商品と比較してはいけない
- 他商品の短所を不当に強調してはいけない
以降で詳しく確認しましょう。
客観的に実証されていない数値は使用できない
保険広告には、客観的に実証されていない数値は使用できません。
たとえば、根拠のない金額や評価の数値を広告に載せるのはNGです。
数値を表示したいのであれば、消費者が正確な情報を読み取れるように、以下のような項目をはっきり記載する必要があります。
- 調査期間
- 調査方法
- 調査の日時など
保険広告に使用する数字は、正しい計算式によって算出されたものにしてください。
事実の判断に必要な情報を故意に隠してはいけない
事実の判断に必要となる情報は、故意に隠してはいけません。
たとえば、事業者側が商品を選んでほしいために、故意に一部の情報を隠すのはNGです。
広告スペースの問題で、どうしても全情報を記載できないときは、以下のような注意書きを入れておいてください。
- 情報は参考程度にしてください
- 詳細は契約の概要をご確認ください
保険広告を出すなら、事実の判断に必要な情報がわかるように工夫しましょう。
商品のデメリットも表示しなければならない
保険広告を出すときは、商品のデメリットも表示してください。商品を販売したいからと、良い部分ばかりをアピールしたくなる気持ちもわかります。
しかし、メリットばかりを主張して、デメリットを示さない表示方法は規制の対象です。消費者はメリット、デメリット両方を理解して商品を決定します。
デメリットも隠さず、事実を伝えるようにしましょう。
期間や条件が同等ではない商品と比較してはいけない
比較表示をする広告の場合は、消費者に誤解を与える可能性があるので、期間や条件が同等ではない商品と比べてはいけません。
たとえば、契約期間の異なる保険商品を比較する際は気を付ける必要があります。広告の保険料だけをチェックした消費者は、契約期間など気にせず金額が安いほうが良いものだと思うかもしれません。
もし契約期間の異なる保険商品を比べたいなら、1日あたりの保険料を記載したり、契約期間が異なる旨を追加したりしてください。
現在提供されていない商品と比較してはいけない
現在提供されていない商品と比べるのもNGです。商品をアピールしたい気持ちはわかりますが、優れているように見せるために故意に古い商品と比べるのは消費者の誤解を招くため規制されています。
ちなみに、販売が終了していることに気づかずに古い商品を使っても規制の対象です。
保険広告に商品の比較表などを載せる場合は、最新の情報をチェックしてからにしてください。
他商品の短所を不当に強調してはいけない
いくら自社の商品をよく見せたくても、広告内でほかの商品の短所を不当に強調してはいけません。誹謗中傷するような書き方は絶対にやめましょう。
本当に良い商品なら、ほかの商品を貶めなくても消費者から選ばれます。保険広告を出すなら、ルールを守りましょう。
生命保険の広告なら適正表示ガイドラインを遵守

生命保険の広告を配信する場合は、適正表示ガイドラインも遵守してください。
一般社団法人生命保険協会が公開している「適正表示ガイドライン」では、生命保険事業において社会的な信頼を得るための行動規範を定めています。
広告については、以下の点に気をつけてください。
- 保障内容のメリットを表示するなら、保険金が支払われない期間・年齢制限などの条件をはっきり記載する
- 一部分だけを強調して消費者に誤解を与えてはいけない
- No.1、当社のみといった文言は、客観的な証明をもとに表示するなど
生命保険の広告を出すことを検討している場合は、今一度生命保険商品に関する適正表示ガイドラインにもしっかり目を通しましょう。
保険会社・保険代理店に適したWeb広告おすすめ4選

保険会社および保険代理店に適したWeb広告は、以下の4種類です。
- リスティング広告
- SNS広告
- 動画広告
- ディスプレイ広告
それぞれ特性や活用シーンが異なります。以下で詳しく見ていきましょう。
リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahoo!といった検索エンジンで登録したキーワードを検索したユーザーに表示される広告です。

たとえば「がん保険 おすすめ」「子育て世帯 保険」などのキーワードで検索したユーザーに直接自社の保険商品を訴求できます。
顕在層に対してアプローチできるのが強みであり、保険業界では資料請求や無料相談への誘導に用いられることが多い傾向にあります。
広告文には「持病があってもOK」「今すぐ見積もりできる」など具体性がある言葉を入れると信頼感が増し、コンバージョン数の増加につながるでしょう。
SNS広告
SNS広告は、以下のようなソーシャルメディア上に配信される広告です。
- Meta(旧:Facebook)
- X(旧:Twitter)
- LINEなど
保険業界では、若年層やこれからライフイベントを迎える層へのアプローチに使用されます。SNS広告は、いいねやシェアによる拡散も見込めるので、ターゲット外のユーザーにもリーチできる可能性があります。
また、広告文に加え、クリエイティブを工夫することで反応が大きく変化するので、テストを繰り返しながら効果の高い広告を探るのがポイントです。
動画広告
動画広告は、視覚的かつ感情的に伝えられるのが魅力です。
たとえば、商品説明や加入者のインタビューなどは、保険商品の信頼性と理解度を高めることに役立つでしょう。
また、動画はテキストよりも5,000倍もの情報を伝えると言われることもあり、膨大な情報を伝えるのに向いています。保険業界では、心に響く表現をする動画は強力なツールになるでしょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリに表示される画像あるいはバナー形式の広告のことです。潜在層にアプローチできる手法であり、保険業界では検討前のユーザーに対して保険商品やサービスを認知させる目的で活用されます。
また、過去に自社サイトに訪問したことがあるユーザーに広告を再度表示することをリターゲティング広告といいますが、これもディスプレイ広告の一つです。ユーザーに再度接触することで、コンバージョン率が高まる可能性があります。
保険会社・保険代理店がWeb広告を活用するメリット

保険会社、および保険代理店がWeb広告を活用するメリットは、以下の2つです。
- ターゲットに直接訴求できる
- 保険の全体像を先に伝えられる
以降で詳しく解説します。
ターゲットに直接訴求できる
Web広告は、ターゲットを細かく絞って直接訴求できるというメリットがあります。
その保険商品やサービスを必要としているであろうターゲットに絞って配信できるので、コンバージョン率は高く、費用対効果も高いでしょう。
ただし、Web広告を活用する場合は、自社のターゲットを明確にしてください。ターゲットをはっきりさせることで、より的確な訴求ができてより高い成果を得やすくなります。
また、「保険に関心はあるものの、どう行動すればよいのかわからない……」といった潜在的な層に直接訴求できるのもWeb広告の魅力です。
保険の全体像を先に伝えられる
Web広告を活用すると、保険の全体像を先に伝えられるというメリットもあります。
たとえば、以下のような内容を伝えられるので、ユーザーも保険選びをしやすくなります。
- どのような保険内容なのか
- どのような条件なのか
- 保険料はいくらかかるかなど
また、全体像が見えにくい商品よりも、全体像がわかる商品のほうがユーザーも安心して問い合わせや資料請求などを行えるでしょう。
保険会社・保険代理店がWeb広告で集客を成功させる3つのポイント

保険会社、および保険代理店がWeb広告で集客を成功させるポイントは、3つあります。
- ターゲットとなるユーザーを具体的かつ明確にする
- 自社の強み・特徴を再確認する
- ユーザーに不信感を与えないクリエイティブにする
ポイントを押さえておけば、Web広告による集客が成功する確率もグッと上がるでしょう。以降で詳しく解説します。
ターゲットとなるユーザーを具体的かつ明確にする
保険会社、および保険代理店がWeb広告で集客を成功させたいなら、ターゲットとなるユーザーを具体的かつ明確にしましょう。
ターゲットが明確になっていないと、広告を表示させるユーザー属性を詳細に設定できるというWeb広告のメリットを最大限に活かせません。
また、絞り込みが不十分なざっくりとしたキーワードで狙うと、キーワード単価が高騰する恐れがあります。
Web広告で集客を成功させたいなら、クリエイティブをパーソナライズ化するためにも、ターゲットとなるユーザーを具体的かつ明確にしてください。
自社の強み・特徴を再確認する
保険会社、および保険代理店がWeb広告で集客を成功させたいなら、自社の強みや特徴を再確認する必要があります。
保険会社や保険代理店は数が多いため、Web広告においても差別化は必須です。差別化を行うためには、自社の強みと特徴の再確認は欠かせません。
自社の強みや特徴から、差別化できるポイントを見つけ、訴求の切り口にしましょう。
ユーザーに不信感を与えないクリエイティブにする
保険会社、および保険代理店がWeb広告で集客を成功させたいなら、ユーザーに不信感を与えないクリエイティブにしましょう。
ユーザーに不信感を与えるようなクリエイティブを採用していては、信頼を得られず、成約にはつながりません。
不信感を与えるようなクリエイティブを使えば、一発で炎上するといった事態を招くこともあるでしょう。
不安な場合は、保険業界に強い広告代理店にクリエイティブの作成から任せるのがおすすめです。
保険会社・保険代理店の広告運用ならサイバーホルン株式会社

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まとめ:保険会社・保険代理店こそ広告を有効活用して集客につなげよう

保険広告には、景品表示法と保険業法による規制があります。
たとえば、景品表示法に違反し、措置命令にしたがわなかった場合は、2年以下の懲役または300万円以下の罰金が科されるなど、厳しいルールが設けられています。
よって、保険広告を出稿するなら専門的な知識やノウハウは不可欠でしょう。適切に運用する自信がない場合や、なるべく早く成果を出したい場合は、保険業界に強い広告代理店への依頼も検討してみてください。
私たちサイバーホルン株式会社は広告に関するプロフェッショナルであり、保険業界の広告規制についても熟知しています。広告を有効活用して集客につなげたい場合は、ぜひ一度当社へご相談ください。