Instagram広告のクリエイティブデザインのコツを徹底解説(テンプレート付)
SNS広告、と耳にするとどの媒体を思いつくことが多いでしょうか?
月間で3,300万人ユーザーが利用する、という調査結果も出ているInstagram広告が思いつく、さらにInstagramへ出稿したい、という方は多いかと思います。(実際に、弊社へSNS広告の運用代行を依頼される方の6~7割はInstagram広告を希望される方が多いです。)
では、出稿先としてのInstagramはどんな特徴を持つ媒体なのでしょうか。
男女比、という観点では大方の予想通りでもあるかも知れませんが、女性が多くなっています。
また、10~30代の利用が多いことも特徴です。
一時期、インスタ映えという言葉も流行するほど、写真をベースとしたSNS媒体であることも特徴と言えます。
この媒体特性を考慮しますと、Instagram広告も出稿する広告クリエイティブが非常に重要になってくるSNS媒体である、と捉えて出稿すると良いかと思います。
本記事では、このInstagram広告の広告クリエイティブを制作するうえでのコツを踏まえて解説していきます。
この記事の目次
Instagram広告の表示箇所と入稿規定(推奨サイズ)について
まずは、広告のクリエイティブに入る前に掲載面とその掲載に対する推奨項目、つまりInstagram広告の仕様について、簡単に解説します。
Instagram広告の表示箇所について
Instagram広告の表示箇所は大きく分けて下記の5か所になります。
※Instagramインストリーム動画広告は2022年3月21日より利用不可、となりました。
- Instagramフィード
- Instagramストーリーズ
- Instagram発見タブ
- Instagramリール
- Instagramショップ
特に、Instagram広告において広告成果のカギを握る表示箇所はフィードとストーリーズになるかと思います。
利用割合が高い女性のみの調査結果ですが、20〜30代女性ユーザーはどう使っている?Instagramの“機能別”利用実態を徹底調査!によるとストーリーズの利用が非常に多い(閲覧順位が高い)ことが分かります。
次いで、フィードが多くなっており、このことからカギを握る表示箇所はフィードとストーリーズ、と判断してよいかと思います。
Instagram広告の入稿規定(表示サイズ)について
ここからは、いわゆるInstagram広告の入稿規定について説明します。
Instagramが写真・動画投稿プラットフォーム、ということを考えると、推奨に合わせた広告クリエイティブを作成・入稿することが最初の大切な要素、と考えられます。
そのうえで、まずInstagram広告の推奨アスペクト比に関しては、Metaの公式ヘルプへ掲載があり、下記のように提示されています。
そして、上記のアスペクト比に追加して、推奨と最低の入稿規定が定められています。
Instagram広告は画像と動画、どちらも入稿することが可能なため、それぞれに分けて記載します。
画像(バナー)広告の入稿規定
最低限、バナー入稿の際は下記の2種類は最低限用意し、入稿することを弊社では強く推奨します。
動画広告の入稿規定
直近、Instagramとしてはリール面の利用も進み、TikTok・YouTubeショートなど短尺動画が普及している中で、動画広告も必須になりつつあると言えるかも知れません。
その中で、Instagram広告へ出稿する際の動画としては下記の2つが推奨となります。
ここまでで、Instagram広告のデザイン性に入る前の第一段階、として下記のことを踏まえることが分かりました。
いよいよ、ここからInstagram広告のデザインについてあくまで広告成果を上げる、という視点から弊社事例も混ぜながら解説していきます。
Instagram広告で広告成果が高いデザインの調べ方
ここまで、”インスタ映え”という表現も用いて見え方が大切、という説明を加えてきましたが、では具体的にどのようなデザインがInstagram広告として出稿されているのか、解説していきます。
また、合わせて競合調査の実施方法も解説していきます。
Instagram広告の事例について
まずは、Meta社が公開しているInstagram広告の成功事例について、解説していきます。
社内で蓄積された顧客データとInstagramで得られたデータを活用し、ユーザーから共感を得られるようにクリエイティブを作成したことで購入数が旧モデルと比較して2倍になった事例として公開されています。
動画広告の積極活用をMeta社が推奨していることから、やはり動画でどう見せるか、が事例としても推奨されています。
Instagram広告の競合調査の方法について
Instagram広告のクリエイティブをデザインするうえで、1つ誰もが気になることは他社はどんなクリエイティブデザインで出稿しているのか?になるかと思います。
他社のクリエイティブデザインを調べる方法は大きく分けて下記の2つかと思います。
- Facebookライブラリを閲覧する
- Instagramの成功事例を確認する
まず、FacebookライブラリとはFacebook/Instagramで出稿されているクリエイティブデザインをまとめて閲覧できる公式のサイトになります。
使い方は簡単で、Facebookへログインし、上記で検索するのみ、になります。
ここで、他社のクリエイティブデザインを確認することが可能です。(実際に運用の現場でも、定期的に利用し参考にするケースもあります。)
続いて、Instagramの成功事例からきょうごうの捉え方を確認する方法についてです。
こちらは、Instagramが本サイトにて情報を一定、公開していることから、ここをベースに閲覧していくことが可能です。
Instagramと共同でプロジェクトを進めている事例が多いため、Facebook広告ライブラリでは、他社のクリエイティブを見ることしかできませんが、こちらの場合はどういう狙いで出稿したのか、どんな工夫を施したのか、結果はどうだったのか、が分かる形になっています。
Instagram広告のデザインの設計方法
Instagram広告で出稿する場合のデザインの考え方について解説します。
どんなデザインを考えればよいのか全く分からない、という方にも分かりやすく、3ステップに分けて最適なInstagram広告のデザインの確定方法を解説していきます。
- 訴求を洗い出す
- 訴求を軸として確定する
- デザインの大枠を決定する
Step1.訴求を洗い出す
広告に関して、確かにInstagram広告は画像が下記のように広告の大部分を占めるため、非常に大切です。
しかし、デザインだけを追求するだけでは、実は広告の成果はついてきません。
広告で何を訴求するのか、があらかじめ定まったうえでの、デザインということをないがしろにしない方が、最終的な広告成果には結びつきやすいです。
それは、例えば弊社の場合は下記のような点になります。
- 費用面
- 契約期間
- サービス内容
- 報告体制
- 運用体制
- 広告運用力
そして、ここで洗い出した訴求を軸として、どのような表現に落とし込んでいくか、が次のステップになります。
Step2.訴求を軸として確立する
先ほど挙げた、訴求を広告に活用できるように、訴求軸までブラッシュアップします。
要素 | 訴求内容 | ニーズ |
---|---|---|
費用面 | 最低広告予算が無い、最低手数料が1万円、広告費により手数料率が下がる | 手数料を安くしたい |
契約期間 | 最低契約期間が無い、初期費用がかからない | すぐに始めたい、気軽に始めたい |
サービス内容 | リスティング~SNS広告まで対応、LP・GA・GTMも対応可能 | 丸投げしたい、一元管理して欲しい |
報告体制 | 日別レポートがある、定例会の開催 | PDCAをしっかり回したい、広告成果をしっかり把握したい |
運用体制 | 営業担当がフロント、運用者ともコミュニケーションが取れる、電話対応可 | スムーズなコミュニケーションを取りたい |
運用力 | 創業10年を超える実績、AIツールを用いた運用も可 | 実績を重視したい、最先端の運用にチャレンジしたい |
これらを、洗い出して、では訴求軸はどのようになるのか?を組み立てますと、下記のようになります。
ターゲット | 訴求軸 |
---|---|
気軽に安く始めたい | 月額1万、1か月~依頼可能 |
実績豊富な代理店にしっかり運用して欲しい | 10年を超える運用実績&得意業界 |
WEB集客を一元管理し、かつコストを抑えたい | サイト制作~運用・GA解析まで!費用は変動制 |
ここから、ひと手間かかるのが、Instagram広告です。
この状態ですと、ターゲットごとに3クリエイティブが発生するため、デザイン面の検証も行うとなると、最低でも9クリエイティブが必要になります。
ここで、まずはターゲットを1つに絞ります。
今回は、気軽に始めたい(初めてのInstagram広告の運用)方向けとします。
すると、クリエイティブの訴求軸は下記になります。
訴求軸 | 訴求文言 |
---|---|
3無し | 最低契約期間、初期費用、最低広告費無し |
具体的な数値 | 月額1万円~+1か月から運用を依頼できる |
ニーズの言語化 | Instagram広告をテストマーケしたい方に朗報 |
ここまで組み立てて、初めてInstagram広告のデザインに入ります。
Step3.デザインを決める
デザインの決め方は複数あると思います。
ここでは、大きく2つを解説します。
1つは、Facebookライブラリを活用し、競合のバナーを踏襲した形でデザインする。
例えば、弊社の場合は、Facebookライブラリでリスティング広告と検索した際に、出てくるバナーを参考に組み立てる方法になります。
もう1つの手法は、Zの法則を活かしたクリエイティブのひな型を作成、踏襲していく形です。
例えば、どこの企業様でも活用できる、弊社のクリエイティブバナーのひな型の1つとしては下記を利用することがあります。
Instagram広告のデザインのコツ!
最後に、デザインに特化したInstagram広告のコツを解説します。
コツは5個あります。
正方形のバナーから作成する
前述した通り、Instagram広告の掲載面において、広告が表示される箇所はフィード面とストーリーズ面になります。
この2面のどちらにも親和性がある広告クリエイティブは1:1の正方形デザインになります。
よって、正方形のバナーは必ず作成・入稿するようにしましょう。
広告デザインとLPのデザインを揃える
広告デザインと広告の遷移先のトンマナを合わせることも非常に重要です。
トンマナを合わせただけでCVRが2倍になるケースもあるため、もし未実施の場合はぜひ実施することを推奨します。
コールトゥアクションボタンを適切に設定する
Instagram広告のデザインというよりも広告要素ですが、コールトゥアクションボタンが設定可能です。
このボタンによっても、最大でクリック率が2~3倍変動する事例もありますので、適切な設定が不可欠です。
このコールトゥアクションボタンの例は下記です。
- ボタン無し
- チケット購入
- お問合せ
- 寄付する
- ダウンロード
- クーポンを入手
- 見積もり
- 詳しくはこちら
- 聴く
- 注文する
- ゲームをプレイ
- 予約リクエスト
- メニューを見る
- 購入する
- 登録する
- もっと見る
- 上映時間を表示
- 申し込む
- 予約する
動画広告も活用する
媒体が異なるYahoo!の調査結果ですが、静止画画像(バナー)に反応するユーザーと動画に反応するユーザーがそれぞれ存在し、動画広告にしか反応しないユーザーがいることも明らかになっています。
制作の余力次第ですが、動画広告も積極的に導入した方が広告成果は向上します。
作りっぱなし、はしない!定期的な見直しを
広告成果の是非にかかわらず、最低でも月に1回は広告のクリエイティブ、デザインの見直しをInstagram広告では実施することをお勧めします。
直近のトレンド、成果が実は落ちてきているなどを検証することで、安定した広告成果を得続けることが可能です。
おわりに
今回は、Instagram広告のデザインに関して解説しました。ただし、デザイン性のみを追い求めるのではなく、Instagram広告の広告成果を上げる1つの要素として、デザインがある、という点に留意して、デザインの向上に努めていくことをお勧めします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。