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LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)とは?導入手順や注意点を解説

  • 2025.09.30

LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)とは?導入手順や注意点を解説

商品やサービスの認知拡大を狙い、LINE広告を導入する企業が近年急増しています。中でも注目を集めているのが「LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)」です。

LINEのダイナミック広告は、ユーザーのWebサイト上における行動履歴をもとに、興味や関心にマッチした広告を自動で生成し配信できるのが特徴です。正しく運用すれば、効率的かつ効果的な広告運用が実現するでしょう。

そこで本記事では、LINE Dynamic Adsの導入方法や活用ポイント、注意点を解説します。

この記事の目次

LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)とは?

LINEのダイナミック広告は、LINE広告のひとつで、ユーザーの行動履歴をもとに、その人の興味や関心に合った商品を自動で表示する広告形式です。

たとえば、ECサイトで閲覧した商品に関連する広告が、広告の配信面に表示され、ユーザーの再訪や購入を効率的に促せます。

この形式の特徴は、ユーザーごとに配信内容が自動で最適化されるため、高いパーソナライズ効果が期待できる点。商品ごとにリンク先も設定できることから、コンバージョンに結びつけやすいのも魅力の一つです。

LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)のメリット

LINEのダイナミック広告のメリットは、以下の5つです。

  1. ユーザーごとにパーソナライズ配信ができる
  2. リターゲティングだけでなく新規顧客に対して広告配信できる
  3. 多彩な配信面とフォーマットで幅広いユーザーにリーチできる
  4. クリエイティブごとの効果測定ができる
  5. 登録データの参照でクリエイティブの自動生成ができる

ユーザーごとにパーソナライズ配信ができる

まず、ユーザーの閲覧履歴やカテゴリ情報を活用し、その人が関心を持ちやすい商品を自動的にLINE上に表示できる点です。

このようなパーソナライズ配信は、ユーザーを目的の商品ページに直接誘導しやすくなり、購買促進にも有効でしょう。

リターゲティングだけでなく新規顧客に対して広告配信できる

LINEのダイナミック広告は、閲覧履歴に基づくリターゲティング広告はもちろん、新規顧客へのリーチに最適なプロスペクティング配信にも対応しています。

これは、既存ユーザーの属性や行動履歴のデータをもとに、そのオーディエンスに類似したユーザーを抽出し、配信する仕組みです。

オーディエンスの種類

  • Web行動(商品詳細閲覧・カート・購入など)
  • モバイルアプリ内イベント
  • LINE公式アカウントの友だち
  • IDFA/AAIDデータのアップロード
  • 類似拡張(プロスペクティング)

参照:【LINE広告】LINE Dynamic Ads 媒体資料

LINEは、月間9,900万人(2025年9月時点)のアクティブユーザー基盤があります。

このような膨大なユーザーを活用し、潜在層の掘り起こしや購入促進まで一貫したマーケティング施策を展開できる点は、大きな強みといえるでしょう。

参照:LINEヤフーマーケティングキャンパス

多彩な配信面とフォーマットで幅広いユーザーにリーチできる

LINEアプリ内の多様な配信面フォーマットに対応し、目的に応じて幅広いリーチが可能な点もメリットです。

配信面の主な種類 タイムライン
LINE NEWS
LINEマンガ
LINEポイントなど
フォーマットの種類 カルーセル
シングル(1:1)
シングル(16:9)

これにより、広範囲にわたるユーザーへのリーチが見込めるでしょう。

参照:【LINE広告】LINE Dynamic Ads 媒体資料

クリエイティブごとの効果測定ができる

LINE Tagの「ベースコード」と「イベントコード」を適切に設置すれば、クリエイティブごとの効果測定が可能です。

取得できるページは、以下の種類があります。

ページ種別必要なタグ概要
全ページベースコード全体のトラッキングを有効化
検索結果ページ
カテゴリページ
イベントコード
(dpa_search)
検索・一覧ページでの閲覧商品を記録
商品詳細ページイベントコード
(dpa_cart)
閲覧された特定商品を記録
カートページイベントコード
(dpa_cart)
カートに追加された商品を記録
コンバージョンページイベントコード
(conversion)
購入・成約のあった商品を記録

参照:【LINE_Ads】 LINE_Dynamic_Ads_ProductGuide

参照:LINEヤフーマーケティングキャンパス

広告運用は、タグの正確な実装商品IDとの連携が、データの精度を左右します。

設定ミスがあると効果測定が正しく機能しないので、導入時に確認しましょう。

登録データの参照でクリエイティブの自動生成ができる

LINEのダイナミック広告では、商品フィードに登録された情報をもとに、広告クリエイティブ自動生成されます。

自動生成されるクリエイティブの構成要素

参照:【LINE_Ads】 LINE_Dynamic_Ads_ProductGuide

画像 商品画像(サイズを満たさない場合は白抜き表示)
タイトル 商品名(最大20文字、超過時は「…」表示)
説明文 CTAボタン(例:購入する、詳細を見る等)
アクションボタン AIが自動で最適な配信対象を選定し、アクションが見込まれるユーザーに向けて効率的に広告を配信する手法
価格情報 商品価格。特定の配信面でのみ表示される
アイコン 配信面により表示されるアイコン

これにより、素材やテキストを一つひとつ手動で作成する手間を省き、効率的な広告運用につながるでしょう。

LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)の配信面

LINEのダイナミック広告の配信面は、フォーマットごとに異なります。

フォーマットの種類 配信面
カルーセル タイムライン
LINE NEWS
LINE BLOG
LINEポイント
シングル画像(1:1) タイムライン
LINE NEWS
LINEマンガ
LINE BLOG
LINEポイント
LINE ショッピング
トークリスト
LINE広告ネットワーク
シングル画像(16:9) タイムライン
LINE NEWS
LINEマンガ
LINE BLOG
LINEポイント
LINE ショッピング
LINE広告ネットワーク

参照:LINE-Dynamic-Ads_mediaguide

注意点として、LINEのダイナミック広告では、配信面を指定できません。

これは、ユーザーごとの興味関心や行動履歴に基づき、最も効果が期待できる面に広告が配信されるよう、システムが自動で最適化するためです。

成果を出すには、効果的なクリエイティブやターゲティング設定に注力するとよいでしょう。

参照:【LINE_Ads】 LINE_Dynamic_Ads_ProductGuide

LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)の入稿規定

LINEのダイナミック広告の入稿規定は、以下のとおりです。

項目 内容
ファイル形式 CSV/TSV/JSON
文字コード UTF-8
商品数(行数)

最小:10行(10商品)

最大
CSV/TSV:1ファイルあたり8GBまたは300万行以内
JSON:最大24GB(1ファイル最大8GB、合計1,000万行まで)

画像サイズ 100×100px(最小)
600×600px(推奨)
1200×628px(推奨)
画像形式 JPG/PNG
容量 最大10MB

参照:LINE_Ads_ProductGuide

LINEのダイナミック広告では、指定されたサイズを逸脱すると、表示崩れや白抜きになる可能性があります。

クリエイティブ作成の際は、画像サイズやアスペクト比に注意してください。

LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)の導入手順

ここからは、LINEのダイナミック広告の導入手順を解説します。

  1. 広告アカウントを作成する
  2. LINE Tagを設置する
  3. 商品フィードを登録する
  4. オーディエンスを作成する
  5. 広告グループを作成する
  6. 配信開始

広告アカウントを作成する

まず、管理画面より広告アカウントを作成します。

必要な項目は、以下のとおりです。

広告主情報 正式名称、WebサイトURL(有効なリンク)など
商材情報 商材カテゴリーの選択、LINE公式アカウントIDの設定
基本情報 アカウント名、通貨、タイムゾーン、配信先など
ビジネスマネージャー(任意) 組織IDを連携(後からでも設定可能)

入力に不備がないか確認し「作成する」を押してください。

LINE Tagを設置する

ダイナミック広告では、通常のLINE Tagに加えて、イベントコードが必要です。

以下のように「ベースコード」とページごとの「イベントコード」を設置しましょう。

ベースコード 全ページ
各種データのトラッキング基盤
イベントコード
検索結果・カテゴリページ用タグ
表示されている上位3つの商品IDを動的に設定
商品IDは、商品フィードに登録された商品IDと完全に一致している必要あり
イベントコード
商品詳細ページ用タグ
ユーザーが閲覧した特定の商品を基にリターゲティング広告を配信
イベントコード
カートページ用タグ
カートに追加された複数の商品IDを取得し、リターゲティング配信に活用
コンバージョンページ用タグ コンバージョン時にユーザーが購入・申込した商品IDを取得し、配信最適化に活用

参照:LINEヤフー for Business LINE Dynamic Adsを利用する

なお、LINE公式アカウントから共有されたタグは、利用できません。必ず広告管理画面より設置してください。

商品フィードを登録する

続いて、商品フィードを登録します。

商品フィードの登録

管理画面左上のメニュー(≡)をクリックし「共有ライブラリ」「商品フィード」を選択してください。

登録内容は、以下のとおりです。

業種の選択 プルダウンから対象業種を選択
※登録後の変更は不可
アップロード方法 以下から選択
ファイルアップロード
ファイルURL(外部サーバー)

参照:【LINE_Ads】LINE_Dynamic_Ads_ProductGuide

業種選択は、後から変更できないので注意しましょう。

また、人材や不動産などのいずれにも該当しない場合は、eコマース・通販のテンプレートを利用してください。

ファイルを直接アップロードする場合

ファイルを直接アップロードする場合は、 以下を登録します。

アップロード方法 ファイルまたはファイルURLを選択
フォーマット LINE独自テンプレート
他社テンプレートも可能
ファイル 管理画面からローカルファイルをアップロード
※最大サイズ:100MB
更新方法 全件更新or差分更新を選択
・全件更新:全データを置換
・差分更新:変更のある商品のみ更新
ボタン CTAを選択

参照:【LINE_Ads】LINE_Dynamic_Ads_ProductGuide

ファイルサーバーを活用する場合

ファイルサーバーを活用する場合は、以下を登録します。

アップロード方法 ファイルまたはファイルURLを選択
フォーマット LINE独自テンプレート
他社テンプレートも可能
ファイルURL 商品フィードが保存されているサーバーのURLを入力
CSV/TSV:最大8GB
JSON:最大24GB
ID・パスワード URLが保護されている場合は、ログインID・パスワードを入力
更新方法 直接アップロード時と同様
ボタン CTAを選択
同期日時 サーバーと同期する日時を指定(毎日または毎週)
※設定保存時にも即時同期される

参照:【LINE_Ads】LINE_Dynamic_Ads_ProductGuide

他社プラットフォームを活用した場合

LINEのダイナミック広告は、他社プラットフォーム(Google、Meta、Criteo)で作成した商品フィードのテンプレートを、コンバート機能で転用可能です。

こちらは、アプリ向け広告には対応しません。

コンバート機能は、あくまで互換的サポートとして理解しましょう。仕様変更により利用できなくなる可能性がある点には、注意してください。

オーディエンスを作成する

ユーザーの行動に応じてパーソナライズ配信するために、オーディエンスを作成します。

オーディエンスは、広告を配信するターゲットの設定と捉えててください。

作成手順は、以下のとおりです。

LINE広告マネージャーにログインし、左上の三本線をクリックします。

続いて「共有ライブラリ」>「オーディエンス」を選択します。

「オーディエンス作成」ボタンをクリックし「ウェブトラフィックオーディエンス」を選択します。

作成画面では「オーディエンス名」「条件」「有効期間」を入力します。

オーディエンスは「商品詳細ページを閲覧したユーザーに再訴求」「既存顧客に似た新規ユーザーを探して獲得」などに活用できます。

広告グループを作成する

次に、広告グループを作成しましょう。

はじめに、キャンペーンを作成します。

作成手順

  • 広告マネージャーにログインし、広告アカウントを選択
  • 「+キャンペーンを作成」をクリックし、キャンペーン目的として「商品フィードから販売」を選択

続いて、広告グループを設定します。

設定項目

  • 広告グループ名
  • ステータス
  • 価格情報(表示する場合は「表示」にチェックする)
  • アプリ選択(App Dynamicの場合のみ)

また、任意で商品セットを事前に作成できます。

商品セットとは、商品群の中から、特定の条件に基づいてグループ化したアイテム群です。

広告グループで推薦する商品を限定したい場合は、事前に作成してください。

商品セットの設定手順

  • 「商品フィード」→「商品セット」→「商品セットを作成」をクリック
  • 商品セット名を入力
  • 検索条件を選択
  • 条件を指定

推奨件数は、1セットあたり2〜50商品です。

なお、フィードに1万件を超えるカスタムラベルがある場合、反映されないことがあるので注意してください。

商品セットを設定したら、広告グループの作成ページで選択できます。

商品セットで選択できる項目

すべての商品 フィード全体から最適商品を自動表示(タグ必須)
商品セット 作成したセットから配信(タグなしでも利用可能)

設定後「作成する」をクリックして広告グループを保存します。

配信開始

すべての設定が完了し、審査を通過したら配信が開始されます。

LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)を成功させるポイント

LINEのダイナミック広告の運用ポイントは、以下の3つです。

  1. 商品ごとにクリエイティブを工夫する
  2. フィードの情報は常に最新状態にする
  3. LINE Tagを正しく設置してユーザー行動を正確に把握する

商品ごとにクリエイティブを工夫する

LINEのダイナミック広告は、クリエイティブの工夫次第でアクション率は大きく変わります。

制作時は、以下を意識してみてください。

  • 商品やサービスを直感的にイメージできる鮮明な画像を使用
  • ターゲットに響くキーワードを入れ「自分ごと」として捉えられるよう工夫
  • 商品の強みやメリットを明確に記載し、LPと整合性を取る

また、複数パターンのクリエイティブを用意して、効果検証を繰り返してもよいでしょう。

クリック率やコンバージョン率を見ながら改善を重ね「勝ちパターン」を蓄積すると、広告効果を効率的に高められます。

フィードの情報は常に最新状態にする

在庫状況や価格、内容は、常に最新状態を維持してください。

フィード情報は、広告クリエイティブに直接反映されます。古い情報のままでは、誤配信や信頼低下につながりかねません。

また、各設定の任意項目も可能な限り埋めておくと、機械学習の最適化が進み、レコメンド精度が向上します。

LINE Tagを正しく設置してユーザー行動を正確に把握する

LINEのダイナミック広告を活用するうえで「LINE Tag」は非常に重要です。

タグにより「どの商品が閲覧されたか」「購入に至ったか」などの情報が正確に取得され、ユーザー行動に基づいたパーソナライズ広告の精度が向上します。

設定に不備があると、商品IDが正しく取得できず、意図しない商品が表示されかねません。

精度の高いオーディエンス構築と効果的なリターゲティングにするためにも、正しく設置しましょう。

LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)を導入する際の注意点

LINEのダイナミック広告を導入する際は、以下の3点に注意しましょう。

  1. 商品フィードの上限に注意する
  2. 業種設定は後から変更できない
  3. 1つのキャンペーンで複数フィードは登録できない

商品フィードの上限に注意する

商品フィードには、以下のように容量や件数に上限が設けられています。

CSV/TSV形式(単一ファイル) ファイル容量上限:8GB
商品点数:最大300万点(300万行)
JSON形式(複数ファイル) ファイル容量上限:合計24GB(最大約100ファイルまでアップロード可能)
商品点数:最大1,000万点(1,000万行)

参照:LINEヤフー for Business LINE Dynamic Adsを利用する

容量が8GBを超える場合は、JSON形式に分割してアップロードする必要があります。

ファイルサイズが大きいと読み込みに時間がかかるため、更新頻度や同期タイミングをあらかじめ計画しておきましょう。

業種設定は後から変更できない

商品フィードを登録する際には、まず業種を選択します。ここで選んだ業種は、後から変更できません。

誤って設定してしまうと、新たにアカウントを作成し直さなければならず、再度の審査や設定が必要になり非常に手間です。

導入時には、自社の商材に最も適した業種を慎重に選択してください。

1つのキャンペーンで複数フィードは登録できない

LINEのダイナミック広告では、1つのキャンペーン内に登録できる商品フィードは1つに限定されています。

自社の商材や運用体制に応じて、どのようにフィードを構成するかを導入前に検討し、配信設計してみてください。

ダイナミック広告などLINE広告の効果的な運用ならサイバーホルン

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設立日 2013年3月21日
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初期費用:0円
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LINE広告を活用して、新規顧客獲得やビジネス成長を目指したい事業者様は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ:LINEのダイナミック広告(LINE Dynamic Ads)を活用して新規顧客を獲得しよう

LINEのダイナミック広告は、適切な設定と運用を行えば、新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客のリピート促進にもつながります。

国内最大級のユーザーベースを持つLINEだからこそ、効率的に成果を上げられる運用型広告の選択肢として、積極的に活用していきましょう。




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