Facebook広告の費用対効果を最大限に高める考え方を徹底解説!
今回は、Facebook広告の費用対効果を高める方法について解説していきます。
Facebookへ広告出稿中の方、これから広告出稿を考えている方の一助になれば幸いです。
Facebook広告の費用対効果を高めるために必要なポイントとしては下記の3点になりますので、1つ1つ順番に解説していきます。
- Facebookという媒体特性と広告の表示箇所を理解する
- 広告上で設定できる項目を理解する
- 広告の目標を正しく決める
この記事の目次
Facebook広告が表示される場所は?
Facebookは現在Meta社が運営するSNSになります。(かつて、Facebook社でしたが、社名が2021年10月に変更され、現在はMeta社となっており、FacebookはMeta社が運営するSNSの1つ、となっています。)
Facebookの利用者はどのくらい?
では、SNSとしてのFacebookはどのくらいユーザー数を保持しているのでしょうか。
Facebookの月間アクティブユーザーは国内で2,600万人程度と言われています。SNSの中ではLINE、Twitter、Instagramに次ぐ4番手の利用者数になります。
利用者数だけ、の視点で考えると他の主要SNSの方がアクティブユーザー数が多いため、効果的と捉えそうですが、下記の利用者の年齢の属性を見てみると、Facebookならではの強みが明らかになります。
Facebook以外のSNSは年齢が若い層ほど利用率が高い傾向にあり、年齢が上がるにつれて利用率が下がっていく傾向にあります。
一方で、Facebookは10代、20代の利用率が低く、30代以降の利用率は高い、という特徴を持つSNS媒体になります。
このため、Facebookは30代以上をターゲットと捉えるBtoBサービスにて、決裁者へアプローチを可能にするのに非常に有効な媒体となりうる、ということが読み取れます。
Facebook広告の表示箇所について
では、実際にFacebookへ広告を出稿すると、どこに広告が表示されるのでしょうか?実際の掲載面を画像付きで紹介していきます。
他のSNSは一般的にスマートフォンのみ、を想定されたSNSですが、Facebookは誕生が2004年と他のSNSと比較して最も古い(Twitterは2006年、LINEは2011年、Instagramは2010年に誕生)ため、PCでの閲覧も当然想定されている、という特徴を持つため、PC版の表示面もある、ということが1つ大きな特徴になります。
下記に大別して、Facebook広告の表示箇所を紹介します。
- フィード面
- ストーリーズ面(リール面)
- メッセンジャー面
フィード面の表示箇所について
Facebookのフィード面、いわゆるFacebook上の投稿をユーザーが閲覧している時に表示される広告になります。
フィード面のFacebook広告の種類は3つあります。
- Facebookフィード
- Facebook Marketplace
- Facebook右側広告枠
Facebookのフィードは、ユーザーの投稿と投稿の間に表示される広告になり、画像と動画、どちらも掲載することができます。
それぞれ、画像の場合は1:1の正方形の画像、動画の場合は4:5の縦型の動画が推奨されています。
Facebook Marketplaceは、Facebookのアプリ上の下部、ホームではなく、ショップの項目を選択したときに挿入される広告になります。
表示のされ方はFacebookフィード面と同じため、推奨されている画像・動画に関しても画像の場合は1:1の正方形、動画の場合は4:5の縦型動画になります。
Facebook右側広告枠は前述した、Facebook特有のPC面での表示になります。
PC版のFacebookでは上記のように画面右側に広告掲載面があり、ここに表示される広告をFacebook右側広告枠と呼称します。
上記画像のように、1:1の正方形も表示させることができますが、推奨されている画像のアスペクト比は1.91:1の横型が推奨されています。
以上がFacebook広告における、フィード面の表示例になります。
ストーリーズ・リール面について
Instagramの方が主流ですが、Facebookにもストーリーズ・リールが存在します。
特徴としては、Instagramと同じでリールは縦型動画投稿になります。
リール面に関しては動画投稿の中に表示されるため、動画の方が好ましいですが、いずれも16:9の縦型の画像・ないし動画を入稿することが推奨されます。
Messenger面について
MessengerはFacebookに付随した、メッセージ(チャット)機能です。日本ではLINEというメッセージ専用のSNSがあるため、利用者がそこまで多くないですが、世界的には利用率が非常に高くなっています。
ここへも広告を出稿することが可能で、Messenger広告ともいわれます。
Messenger広告には大きく分けて2つの出稿タイプがあり、1つは上記画像の左側、Messengerの中に広告を挿入するという形のものになります。
もう1つは、Messengerならではの広告手法で、過去にFacebook上でフォローされたり、メッセージのやり取りをしたことがあるユーザーへ向けて、クーポンの案内などを送付することができる、という広告手法になります。(LINEの公式LINEで案内を流すのと同じ感覚です。)
ここまで、主要なFacebook広告の掲載面について解説してきました。
ここからは、Facebook広告で設定できる項目について解説していきます。
Facebook広告で設定可能な項目について
Facebook広告を配信するうえで設定する項目としては大別すると下記の4点になります。
- 広告予算
- 広告目的
- ターゲティング
- 広告クリエイティブ(広告物)
それぞれが広告の費用対効果に関連してくるため、解説していきます。
逆に、Facebook広告の成果が期待通りにいかない場合は上記の4点のいずれかを変更することが改善行動として最適です。
広告予算について
当然、広告出稿をする場合には広告費用をどの程度かけるか、を決める必要があります。
Facebook広告の場合、予算の設定方法は以下の2つがあります。
- 1日の予算を設定する
- 通算予算を設定する
1日の予算を設定する場合は、添付の画像の通り消化予算が設定された予算よりも大きくなる可能性を考慮する必要があります。
このため、予算の管理も日々確認する必要があるため、細かく運用額等を確認することができる場合はこちらを設定するをお勧めします。
一方で、通算予算の場合は広告予算を設定することで、Facebook側が決められた予算の中で運用してくれるため、予算管理の必要はありません。
一方で、一度設定してしまうと、その後からの変更がやや面倒なため、継続的に配信し、費用対効果が見合っているため予算を増やしたい等の動きをしたい場合は、1日の予算の設定を活用した方が費用対効果は上げやすいです。
広告目的について
Facebook広告は広告配信時に広告の目的を設定することができます。
設定できる目的は下記の6個で、それぞれのFacebook広告が想定する具体的な広告目的も紹介します。
- 認知度 広告の記憶が残る見込みがもっとも高い人に広告を表示します。
- リーチ
- ブランドの認知度アップ
- 動画再生数アップ
- 店舗所在地の認知度向上
- トラフィック ウェブサイト、アプリ、Facebookイベントなどのリンク先に利用者を誘導します。
- リンクのクリック
- ランディングページビュー
- MessengerとWhatsAppに誘導
- 通話誘導
- エンゲージメント メッセージ、動画の再生数、投稿のエンゲージメント、ページへの「いいね!」、またはイベントへの参加を増やします。
- Messenger、Instagram、WhatsAppに誘導
- 動画再生数アップ
- 投稿のエンゲージメント
- コンバージョン
- リード ビジネスやブランドのリードを獲得します。
- インスタントフォームからのリード獲得
- Messengerへの誘導
- コンバージョン
- 通話への誘導
- アプリの宣伝 アプリをインストールして継続的に使ってくれる人を見つけます。
- アプリのインストール
- アプリイベント(課金行動などを促します。)
- 売上 商品やサービスを購入する可能性が高い人を見つけます。
- コンバージョン
- カタログ販売(カタログの設定をする必要があります。)
- Messengerからの購入促進
- 通話への誘導
上記のようにFacebook広告の広告目的は多岐に、かつ多様に設定可能です。
このため、広告目的とマッチした広告目的を設定することで、費用対効果を最大化させることが可能です。
一方で、期待通りの効果を得られていない場合は、広告目的の再設定を検討することが推奨されます。
ターゲティングについて
Facebook広告の特徴として非常に高精度なターゲティングが可能です。例えば「営業職でワードプレスに興味があり、東京にいる人」など、人の職種(業種)と、興味を持っていること、地域、年齢などをターゲティングすることが可能です。
さらに、特徴的なポイントとしてFacebook広告はメールアドレスの類似、CVユーザーの類似もターゲティングすることが可能であり、この類似ターゲティングが非常に有効です。
弊社実績値としての類似ターゲティングと興味関心のターゲティングでの成果比較が下記になります。
配信手法 | クリック率 | CPA | CVR |
---|---|---|---|
興味関心 | 1.5% | ¥750 | 10% |
メールアドレス類似 | 2.0% | ¥550 | 12% |
類似ターゲティングの元となるメールアドレスの数が最新、かつ件数が多い方が成果が向上しやすいですが、Facebook広告上の興味関心のみの配信よりも、このように類似ターゲティングを活用する方が広告成果が向上することは多いです。
もし、類似ターゲティングを未実施の場合は、ぜひ活用する方がFacebook広告の費用対効果を向上させる近道かと思います。
広告クリエイティブについて
Facebook広告の費用対効果を高めるうえで、設定できる項目として広告クリエイティブも非常に大切です。
Facebook広告では、動画・画像の大きく分けて2つの広告クリエイティブを入稿可能で、その広告形態も様々です。
画像広告としても、1枚絵のバナー画像なのか、紙芝居形式のカルーセル広告なのか、と複数のクリエイティブを入稿することが可能です。
また、Facebook広告を始めとしたSNS広告は画像(または動画)+テキストの訴求になるため、入稿する画像・動画の訴求、内容が広告成果に直結するため、非常に広告クリエイティブが大切になります。
Facebook広告の目標を正しく設定する
最後に、Facebook広告にて、費用対効果を高めるために最も大切なことは、広告の目標を正しく設定すること、になります。
広告の目標は広告目的、広告商材・サービスによって変わります。同業他社の場合でも状況、目標が千差万別です。
このため、正しくFacebook広告n目標は広告を出稿する前に設定することが必要です。
この広告目標に関しては大きく分けて2つの考え方により構築されます。
1つは広告の費用対効果(ROAS)により設定する場合です。
ROASの計算式は下記により算出されます。
ROAS=売上÷広告費×100
例えば、100万円売上を上げるために、広告費を50万円を投下した場合、ROASは200%となり、1円の広告費に対して2円の売り上げが立っているため、広告が売り上げを伸ばせていることが分かります。(ROASはあくまで売上に対して算出のため、ここで利益が出ているか、はまた別の計算が必要です。)
一方で、100万円の売上のために広告費を200万円投下している場合、ROASは50%となり、1円の広告費が0.5円の売上となるため、近視的な費用対効果は悪い、と判断することが可能です。
このROASを活用する場合、Facebook広告の広告出稿時には下記の点を確認することで、出稿後の費用対効果の把握がしやすくなります。
- 売上の目標
- それに対しかけられる広告費用
上記の2点が確定すると、目標ROASが定まるため、ROASベースでの広告出稿が可能となり、目標に対し上回ったROASを出す、ということに注力する、が広告運用の行動指針となります。
広告目標として設定される2つ目の要素、としてはCPAベースになります。
Facebook広告を出稿する場合に、目標CPAを設定することは非常に多いです。
目標CPAの考え方を考える上で、例えば上述したFacebook広告の広告目的をリードとして設定する場合は、下記のようにプロセスで考えます。
リード(問い合わせ)からの成約率が10%、成約した場合の売上単価が5万円とします。
売上単価とリード単価をイーブンまで許容する場合、リードを10件獲得までに5万円を投下できる、という計算になるため目標CPAは5千円と算出できます。
そして、月間の成約数が10件欲しい場合、成約率10%のため100件のリードが必要となり、100件のリード獲得を目標値通りに獲得するとなると、50万円の広告費用が必要、ということになります。
このように、Facebook広告において費用対効果を上げる、という視点では広告出稿時に広告目標をあらかじめ明確に決定することが最も重要な項目となります。
一般的にROAS式を用いるケースはECサイトなどの買い切りの商品が多く、CPA式は資料請求や、セミナー申込み、サブスクリプションへの会員募集などに用いられます。
おわりに
今回はFacebook広告の費用対効果、という視点で抑えるべき視点と、広告目標の立て方について解説しました。
Facebook広告を費用対効果よく出稿したいけど、どうすればいいか分からない、こんな細かいことしたくない、という方はぜひ、弊社にご相談ください。