CPCとは?仕組みや計算式・広告効果をアップさせる5つの方法を解説
「CPCとはどのような指標なのか分からない……」
「CPCの活用方法も知りたい!」
このような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
本記事では、CPCを押さえて広告効果をアップさせる5つの方法を紹介します。
CPCの仕組みやメリット・デメリットも解説しますので、自社の広告効果を高めたい方は参考にしてみてください。
この記事の目次
CPCとはインターネット広告のクリック単価
CPCは、Cost Per Clickの略称であり、インターネット広告における1クリックあたりの単価を示す指標です。
CPCをはじめ、課金対象がクリック数である広告を「クリック保証型広告」とも呼びます。
CPCは、広告の費用対効果を評価する上で重要な指標であり、広告がどれだけのクリック数を獲得しているかをわかりやすく示します。
特に、リスティング広告(検索連動広告)などのクリック課金型広告ではCPCの使用頻度が大きいでしょう。
CPCの仕組み
CPCの価格は、ライバル企業とのオークション形式で決定されます。
例えば、リスティング広告でキーワードごとに入札単価を設定し、それぞれの企業が入札したとしましょう。そこで他の企業よりも高い金額で入札を行った企業から優先的にCPCが決定する流れとなります。
CPCの相場は、市場や領域、キーワード、競合企業の資金力などによって異なるため、一概にはいえません。一般的に、競合が多く強い場合は、クリック単価も高くなります。
CPCの計算式
CPCは、「広告費÷クリックされた回数」の計算式で求められます。
例えば、例えば、5,000円の広告費で100回クリックされた場合。CPCは、5,000÷100で50円となります。
一方、5,000円の広告費で10回しかクリックされなかった場合。CPCは、5,000÷10で500円となります。
つまり、CPCが低ければ低いほど、よりクリックされたクオリティの高い広告であったとわかるでしょう。
CPC広告のメリット3つ
CPC広告のメリットは、以下の3点です。
- クリックされるまで料金が発生しない
- 中小企業やスタートアップでも導入しやすい
- 解析ツールとの連携でユーザー行動を分析できる
クリックされるまで料金が発生しない
CPC課金が持つ最大のメリットは、クリックするまで費用が発生しないことです。
インプレッション数に応じて広告費が発生する場合は、偶然目にしたとしても費用がかかります。しかし、CPC課金なら、表示されただけでは費用発生の対象にはなりません。
広告のクリックというアクションを起こしたユーザーは、基本的に興味を示している場合が考えられます。よって、低リスクで成約につながりやすいといった効果が期待できます。
中小企業やスタートアップでも導入しやすい
CPC課金は、低予算でスタートさせられるため、中小企業やスタートアップでも利用しやすいです。
CPC広告は、細かな設定やターゲティングオプションができ、目的に合わせた広告配信が可能。予算を最大限に活用しながら、ターゲットユーザーに訴求できます。
中小企業やスタートアップのような、限られた予算の中でも効果的な広告運用ができるでしょう。
解析ツールとの連携でユーザー行動を分析できる
Googleアナリティクスと連携することで、広告を経由して何件WebサイトやLPにアクセスしたか、その後の遷移やアクションも分析できます。
ユーザーの行動を追跡できるため、クリック後に問い合わせや購入に結びついているか確認できます。
そもそも、クリックされても売上につながらなければ意味がありません。
もし、売上につながっていない場合はその原因を分析できるので、的確な改善で得られる成果は大きく変わるでしょう。
CPC広告のデメリット2つ
CPC広告のデメリットは以下の2点です。
- 人気キーワード単価が高騰しやすい
- クリックとCVがイコールではない
人気キーワード単価が高騰しやすい
CPC広告はオークション形式であるため、激戦のキーワードほど入札者が多くクリック単価が高くなります。
特に人気の高い領域やビッグワードの場合、多くの広告主が入札し競争が激化するため、予算に限りがあるとなかなか勝てないかもしれません。
また、仮に勝ち取れたとしても、クリックの回数が膨れ上がり、すぐに予算上限に到達するケースも多いです。
広告の出稿後は、定期的にクリック動向をチェックし、予算の管理に注意しましょう。
クリックとCVがイコールではない
また、クリックとCV(コンバージョン)は一致しません。
つまり、100人がクリックしたからといって、100人全員が問い合わせや商品購入といったアクションを起こすとは限らないです。
もし、遷移先のWebサイトが情報も薄く、改善余地がある場合はいくら広告を改善しても成果には結びつきません。
無駄な予算を投じ続けることにもつながるため、コンバージョンが低い場合は遷移先のサイトも見直す必要があります。
CPCとCPM・CPA・PPCとの違い
この章ではよく似た単語として間違われるCPCとCPM・CPA・PPCとの違いについて解説していきます。
CPM
CPMは広告配信の指標の一つで、インプレッション単価と言われます。
CPMは広告の表示にかかる費用を示すもので、算出には1,000インプレッションあたりのクリック数が用いられます。
CPMは、広告費÷インプレッション数×1,000の計算式で求められます。この指標を用いることで、広告の表示回数に対しての費用効果を把握できます。
一般的に、広告のクリック率が0.1を下回っている場合はCPMを指標とし、0.1を上回っている場合はCPCを参考にして費用対効果の改善を図ることが望ましいです。
CPA
CPAは、新規顧客の獲得にかかったコストを示す指標です。
CPAは、広告費÷コンバージョン数の計算式で求められます。
広告の出稿量が増えても、CPAが低ければ広告費以上のリターンを得ることができているため、効果的な広告運用が行われているといえるでしょう。
CPAはコンバージョンが発生した際にかかる費用を表し、顧客獲得や成約の効率性を評価する上で重要な指標です。
CPAを下げられれば、効率的な広告運用と顧客獲得につながるでしょう。
PPC
PPCは、クリックごとに広告費が発生する広告形式のことを指します。主に検索エンジン連動型広告などで使用されることが一般的です。
CPCと意味合いとしては変わりません。ですがPPCは、PPC広告でクリックごとに支払うシステムを指します。
PPC広告では、CPC同様に広告が表示されてもクリックされなければ広告費は発生しません。
PPC広告をクリックするユーザーは、基本的に興味を抱いている可能性が高いため、効果的な広告効果が期待できます。
CPCをおさえて広告効果をアップさせる5つの方法
広告効果をアップさせる5つの方法を紹介します。
- 広告出稿の目的を明確化する
- 競合が少ないキーワードを選定する
- 除外キーワードを必ず設定する
- スマートフォンに最適化した設定にする
- 広告ランクを意識してクリエイティブを最適化する
広告出稿の目的を明確化する
まず、広告出稿の目的を明確化しましょう。
CPC課金を採用するにあたって、クリック数を増やすこと自体を目的とすると失敗しかねません。クリック数は直接コンバージョンにつながらないからです。
商品購入や資料請求、問い合わせの獲得なのか、目的を具体的に定めることで、分析や改善も逆算して実行できます。
初期段階では、クリック数を増やすことに着目しても良いでしょう。しかし、ある程度のクリックを獲得できているなら、コンバージョンにつながらない根本的な原因を突き止めるべきです。
的確な改善ができれば、クリック数が増えていなくても売上はアップしている状態を作れるでしょう。
競合が少ないキーワードを選定する
競合性が低いキーワード選定も、CPCを抑えるためには欠かせません。
競合の強いキーワードは、クリック単価が高いため、予算も大きくなります。だからこそ、競合が少なくコンバージョンにつながりやすい穴場のキーワードを見つけることが大切です。
Googleキーワードプランナーをはじめとしたツールの活用で、各キーワードの検索数や想定クリック単価を確認できます。広告出稿を検討するうえで、キーワード選定の参考にしてください。
競合が少ないキーワードは、検索回数が少ない傾向にあるため、総合的な観点から判断して適切なキーワードを選択しましょう。
除外キーワードを必ず設定する
除外キーワードの設定も必ず行いましょう。
そもそも、除外キーワードとは広告を表示させたくないキーワードを設定することです。
関連性の低いキーワードでは、クリック数を稼げてもコンバージョンにはほとんどつながりません。よってコストだけを浪費してしまいます。
関連性のない検索クエリや不適切なキーワードを除外すれば、よりターゲットに合ったユーザーへアプローチできます。無駄な広告費を節約し、より効果的な広告展開につなげられます。
スマートフォンに最適化した設定にする
また、多くのユーザーはスマートフォンを利用しているため、モバイルに最適化して設定をしましょう。
総務省の「令和4年通信利用動向調査」によると、個人のインターネット利用機器はスマートフォンが多く、20〜59歳の各年齢階層で約9割が利用しています。
参照:令和4年通信利用動向調査
つまり、スマートフォンに最適化させていないと、こうした層からのコンバージョンは狙えません。
レスポンシブデザインでスマートフォンの画面サイズや操作性に適したクリエイティブを作成し、クリックにつながりやすい広告を運用しましょう。
広告ランクを意識してクリエイティブを最適化する
そして、広告ランクを意識したクリエイティブの最適化をしましょう。
広告ランクは、広告の掲載順位やクリック単価に直結します。ランクを高めることでより効果的な広告運用を実現できます。
広告ランクを意識したクリエイティブ作成のポイントは以下のとおり。
- 魅力的なテキストやコピー
- キーワードごとに広告のテキストを最適化
- ランディングページの読み込み速度や閲覧しやすさ
上記の改善をしながら広告の品質スコアを高められれば、より効果的な広告運用が実現でき、CPCを抑えながら広告効果を最大化できます。
まとめ:CPCを正しく活かして広告効果を最大化しよう
CPCはクリックされるまで料金が発生しないので、中小企業も導入しやすくユーザー行動も分析できます。CPCの特徴を上手く活かせば広告効果をアップさせることも可能です。
本記事でCPCの理解を深め、自社の広告戦略に活かしましょう。