化粧品広告とは?遵守すべきガイドラインや表現・ポイントも解説
「化粧品の広告を出したいけど、法律が厳しいって本当……?」
「化粧品の広告ガイドラインや表現について知りたい」
化粧品の広告は、さまざまな規制・法律を遵守する必要があり、広告表現にも細心の注意を払わなければなりません。
もし、法律違反をしてしまった場合は、刑事罰や課徴金が課される恐れがあります。そのため、化粧品の広告に対する知識を持っていないと広告運用はできません。
そこで本記事では、化粧品広告に関する法律や判断基準などを解説していきます。
化粧品広告を効率良く運用できる広告代理店を利用するメリットも解説しているので、参考にしてみてください。
この記事の目次
化粧品広告とは?

化粧品広告とは、美容液やファンデーションなどのコスメ品に関する広告です。
化粧品広告には、以下のような種類があります。
- テキスト文章で魅力を伝える「リスティング広告」
- 動画で魅力を伝える「動画広告」
- InstagramやX(旧:Twitter)などのSNSを使った「SNS広告」
化粧品の魅力が伝わるように、WebやSNSを使って広告・宣伝が可能で、認知拡大や販売促進を促せます。
しかし、化粧品広告は多種多様な法律を遵守する必要があるため、広告出稿の難易度が高いです。
法律に違反すると罰則を受けるので、化粧品広告を出稿したい際には法律遵守を意識しましょう。
化粧品広告で遵守しなければならない3つの法律

化粧品広告で遵守しなければならない法律は、以下の3つです。
- 薬機法
- 景品表示法
- 特定商取引法
それぞれの法律について解説していきます。
薬機法
薬機法(旧:薬事法)は、医薬品や医療機器などの品質・有効性・安全性の確保に関する法律です。
とくに、化粧品広告で気をつけないといけないのが「薬事法第66条」です。
薬事法の第66条は「虚偽・誇大広告などの禁止」で、医薬品などの名称や製造、効果効能などの虚偽・誇大な記事の広告などを禁止するという内容になります。
たとえば「化粧品を使用することによってシワが完全になくなる」「化粧水でアトピーが治る」という医薬品的な効果・効能をうたう表現はNGです。
ほかにも、塗るだけで「ニキビができなくなる」「シワがなくなる」などの内容は、過度な表現になるため、誇大広告に該当します。
広告規制は「何人(なんびと)」となっているため、広告代理店や制作会社、ライターなど誰でも広告の規制対象になるので注意しましょう。
参照:薬事法における広告規制
景品表示法
景品表示法は、一般消費者を保護する目的で制定された法律で、商品やサービスの品質・内容・価格などを偽って表示することを厳しく規制しています。
また、過大な景品類の提供を防ぐなど、消費者がよい商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守る法律です。
景品表示法の中でも、化粧品広告で気をつけるべき点は、実際の効果や品質を過剰アピールする「優良誤認表示」や実際よりもお得に見せる「有利誤認表示」です。
たとえば「実際に1万円で販売したことないのに、今なら1万円のところを5千円で販売」という販売をすると、有利誤認表示に該当します。
ほかにも、合成成分が含まれているのにもかかわらず「100%オーガニック成分」という内容で販売すると「優良誤認表示」に違反している状態です。
化粧品広告を作る際は「実際に効果や品質を過剰アピールしない」「お得に見せるために誤解を与えるような内容にしない」という点に気をつけましょう。
参照:景品表示法 | 消費者庁
特定商取引法
特定商取引法は、事業者による違法や悪質な勧誘行為などを防止して消費者の利益を守る目的で制定された法律です。
「誇大広告・不実告知」や「返品・解約のルールを明記しない」などが挙げられます。
とくに、化粧品広告で違反しやすいポイントは、以下のとおりです。
- 返品不可なのにもかかわらず明記していない
- お試し無料と記載しておきながら定期購入が必須
- 初回だけ安く複数回の購入が必須
- 販売者情報を表示していない
特定商取引法に違反している場合は、業務停止命令や罰金の対象になるため、注意しましょう。
薬機法の具体的な解釈を示した判断基準

化粧品広告を作成する際に、とくにチェックしておきたいのが以下の2つです。
- 医薬品等適正広告基準
- 化粧品等の適正広告ガイドライン
それぞれどのような内容か解説していきます。
医薬品等適正広告基準
医薬品等適正広告基準は、医薬品や医薬部外品、化粧品などの広告が虚偽や誇大広告を防ぐために制定されたルール・基準です。
厚生労働省が定めたルールで、違反していると薬機法に基づいて処分や指導を受けます。
医薬品等適正広告基準に記載されている内容は、次のとおりです。
- 名称関係
- 製造法関係
- 効果効能および性能や安全性関係
- 過量消費や乱用助長を促す広告の制限
- 医療用医薬品などの広告制限
- 一般向け広告における効果・効能についての表現制限
- 習慣性医薬品の広告に付記または付言する事項
- 使用及び取り扱い上の注意について
- 他社の製品の誹謗広告の制限
- 医療関係者などの推せん
- 懸賞・商品などによる広告制限
- 不快・迷惑・不安または恐怖を与える恐れのある広告の制限
- テレビやラジオの提供番組などにおける広告の取り扱い
- 化粧品や美容器具、健康器具用法についての表現の制限
「虚偽・誇大広告ではない」「承認範囲を超えた表現をしていない」「誰でも認識できる広告である」という点を考慮して広告を作成する必要があります。
化粧品等の適正広告ガイドライン
化粧品等の適正広告ガイドラインは、化粧品の広告を作成する際に、より具体的に気をつけるべき表現などの例示・解説をしているガイドラインです。
たとえば、以下のような表現例は薬機法の違反対象に該当するため、注意しましょう。
- 100%無添加
- しわが改善する
- アンチエイジング効果がある
- ニキビが治る
- 美白効果がある
- 抗酸化作用がある
とくに「美白」や「アンチエイジング効果」などは、広告に入りやすい表現になるため、気をつける必要があります。
医薬品と誤解されるような効果効能の表現はNGだと考えましょう。
ただし、商品によっては化粧品ではなく「医薬品」または「医薬部外品」の承認を受けており、表現の使用が認められている場合もあります。
化粧品広告で表現規制に違反したときの罰則

化粧品広告で表現規制に違反した場合、行政処分や課徴金納付、刑事罰のペナルティが課せられます。
なかでも、課徴金の納付や罰則の対象になる可能性もあるため、注意しましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
行政処分 | 販売停止命令や許可の取り消し |
課徴金の納付 | 違反対象の医薬品・化粧品を販売した売上高の4.5% |
特定疾病用の医薬品等に関する広告制限違反 | 1年以下の懲役または100万円以下の罰金(もしくはその両方) |
誇大広告または虚偽広告 | 2年以下の懲役または200万円以下の罰金(もしくはその両方) |
化粧品の広告を作成する際には、薬機法違反の対象にならないように気をつけてください。
化粧品広告のデザインで気をつけるべき5つのポイント

化粧品広告のデザインで気をつけるべきポイントは、以下の5つです。
- 法律規制を遵守した内容にする
- ブランドやサービス・商品の魅力を強調する
- シンプルかつわかりやすいレイアウトにする
- ユーザーニーズを意識する
- Web媒体に適したデザインにする
それぞれのポイントについて解説していきます。
法律規制を遵守した内容にする
化粧品広告のデザインでは、法律規制を遵守した内容にする点に注意しましょう。
化粧品や医薬品は表現規制が多く、消費者に誤解を与えない表示が求められます。
「法律を知らなかった」という話は通じず、罰則の対象になります。
化粧品等の適正広告ガイドラインに具体的なNGワードが記載されているため、確認しながら作成するのがおすすめです。
ブランドやサービス・商品の魅力を強調する
化粧品の広告を作る際には、自社のブランドやサービス・商品の魅力を強調しましょう。
過度な強調は、誇大広告の対象になりますが、表現ルールさえ守っていれば問題はありません。
ブランドやサービス・商品の魅力を強調していない広告にしてしまうと、ユーザーにとって魅力に感じられにくいです。
ユーザーに興味を持ってもらうことも重要なので、表現ルールを確認しながら強調できる魅力をアピールしていくとよいでしょう。
シンプルかつわかりやすいレイアウトにする
化粧品の広告を作るときは、シンプルかつわかりやすいレイアウトにしましょう。
伝えたい魅力がたくさんあった場合でも、情報量が多すぎてしまうとユーザーは読むのに疲れてしまいます。
視覚を意識したレイアウトのシンプルな広告にすることで、ユーザーの興味や注意を引き付けることが可能です。
余白の活用やバランスの取れた配置などを意識するとよいでしょう。
ユーザーニーズを意識する
広告を制作するときは、ユーザーニーズを意識したデザイン・訴求にすることも重要です。
年齢や性別・興味関心などのユーザーの属性にあった内容にできると、興味を持ってもらいやすいでしょう。
たとえば、30〜40代の女性をターゲットにする場合、30代や40代で抱えやすい悩みに対して訴求すると、共感を得やすく興味も引きます。
また、若い世代を対象にするときは、トレンドを取り入れながら訴求・デザインを考えると、より効果的な広告になりやすいです。
「どのようなユーザーに興味を持ってもらいたいか」を意識して制作してみてください。
Web媒体に適したデザインにする
化粧品広告を作るときは、WebやSNSなどのWeb媒体に合わせたデザインにしましょう。
たとえば、同じSNSでも、InstagramとX(旧:Twitter)では広告のサイズが異なります。
さらに、動画広告やSNS広告は視覚的な見やすさが重要になるため、デザインが媒体に合っていないと興味を持ってもらいにくいです。
「どのような媒体で広告を配信したいか」を事前に決めてからサイズを決めるのがおすすめです。
化粧品広告の運用が難しいなら広告代理店への依頼がおすすめな理由

化粧品広告は、薬機法・景品表示法・特定商取引法などを意識して制作・運用する必要があるため、知識がないと難易度が高いです。
化粧品広告が難しいと感じる場合は、広告代理店への依頼がおすすめです。
広告代理店に依頼をおすすめする理由は、以下の4つです。
- プロの知見を活かした広告を出せる
- 自社内にノウハウを蓄積できる
- 規制や規則に沿った広告を出稿できる
- 効率のよい集客が見込める
それぞれの理由について解説していきます。
プロの知見を活かした広告を出せる
広告代理店に依頼すると、多種多様な広告を運用してきたプロの知見を活かした広告を出稿できます。
たとえば、化粧品業界の広告運用の実績がある場合、表現ルールを理解している可能性が高いほか、ユーザーの興味を引くようなデザインなどのノウハウを蓄積しています。
広告代理店の中には、広告デザインだけでなく、戦略まで立案できる会社もあるため、初めて化粧品広告を出稿する方にもおすすめです。
プロの知見を活かした広告を出せるため、費用対効果の高い広告が期待できます。
自社内にノウハウを蓄積できる
広告代理店の中でも、アカウントの共有や情報を開示してくれる会社に依頼すると、自社内にノウハウを蓄積できるためおすすめです。
実際にアカウントの共有や運用情報の開示をしてくれると、広告のプロがどのように運用しているか確認できます。
また、運用に関して疑問などが出た際に、質問できるためノウハウを蓄積しやすいです。
自社内に広告運用のノウハウを蓄積したい場合や、これから長く広告を運用していきたいという際に役立ちます。
規制や規則に沿った広告を出稿できる
化粧品広告を広告代理店に依頼することで、規制や規則に沿った広告を出稿できる点がメリットです。
知識がない状態で化粧品広告を制作する際に、まずは規制や規則の理解から始める必要があります。
また、規制や規則を理解したあとは、表現ルールに該当しないかつシンプルでわかりやすいレイアウトの広告作成が必要です。
そこで、広告代理店に相談すれば、表現ルールや広告の制作についてアドバイスをしてもらえるため、膨大な時間をかけずに広告制作・運用までできます。
効率のよい集客が見込める
広告代理店に化粧品広告を依頼するのをおすすめする理由としては、効率のよい集客が見込める点が挙げられます。
広告代理店は、広告運用を専門にしているため、どのように広告を出すとユーザーに興味を持ってもらえるか理解しています。
また、出稿した広告に対する分析の仕方・分析ツールも備わっているので、PDCAサイクルを行いやすいです。
ユーザーの興味を引く広告を出稿できるため、高い費用対効果が期待できるでしょう。
化粧品広告における広告代理店の選び方

化粧品広告における広告代理店を選ぶ際に意識したいポイントは、以下の3つです。
- 化粧品の広告運用実績がある会社を選ぶ
- 法律や規則に遵守した会社を選ぶ
- コミュニケーションが取りやすい会社を選ぶ
それぞれのポイントについて解説していきます。
化粧品の広告運用実績がある会社を選ぶ
広告代理店を選ぶときは、化粧品業界の広告運用実績がある会社を選びましょう。
化粧品業界の広告運用実績がある会社の場合、化粧品に興味を持っているユーザーがどのような悩みを抱えていて行動に起こすのか、ノウハウを蓄積している可能性が高いです。
業種・業界によってアプローチの仕方が変わってくるため、化粧品広告業界の経験がない代理店に依頼するよりも実績がある会社への依頼がおすすめです。
法律や規則に遵守した会社を選ぶ
化粧品業界が広告代理店を選ぶ際は、法律や規則に遵守したアプローチができる会社を選びましょう。
化粧品の広告は、薬機法や景品表示法、特定商取引法などさまざまな法律を遵守しながら広告の制作・運用する必要があります。
法律や規則について詳しくない広告代理店に依頼すると、規制やルールが守られない部分が出る可能性があります。
化粧品業界の実績や担当者に、法律や規則に関する知識を確認するとよいでしょう。
コミュニケーションが取りやすい会社を選ぶ
広告代理店を選ぶ際には、コミュニケーションが取りやすい会社を選びましょう。
たとえば、コミュニケーションが取りやすい会社であれば、広告の内容を変更・追加したい場合に柔軟に対応してもらいやすいです。
一方で、コミュニケーションが取れない場合は、相談する段階で時間がかかってしまったり、広告の変更・追加が遅かったりする可能性があります。
実際に広告を運用している担当者とやり取りできると、コミュニケーションをスムーズに取りやすいでしょう。
化粧品広告の作成・運用ならサイバーホルン株式会社

項目 | 詳細 |
---|---|
運営会社 | サイバーホルン株式会社 |
会社所在地 | 〒162-0821 東京都新宿区津久戸町4-7OSビル9F |
費用 | 100万円以内:広告費の20% 100~200万円:広告費の20%または20万円固定 200万円以上:広告費の20%または10%~ |
特徴 | ・運用情報をすべて開示 ・毎日報告してくれる ・短期間や少額予算にも柔軟に対応 |
業務内容 | ・リスティング広告運用代行 ・Facebook広告運用代行 ・Instagram広告運用代行 ・動画・LP制作サービスなど |
公式サイト | https://cyberhorn.co.jp/ |
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