【リスティング広告・SNS広告】運用手数料、一律20%はもう古い?
リスティング広告代理店を選定する際に、手数料で比較検討をする担当者の方も多いかと思います。
広告費に対して手数料20%を設定している代理店が一般的ですが、令和、コロナ禍の時代においてはっきり申し上げて今すぐ見直したほうがよいかもしれません。
弊社も2022年8月度まで一律20%でしたが、2022年9月に料金を改定して10%の手数料を導入しました。(条件はございます)
弊社がどのような経緯で手数料値下げに踏み切ったのか、その経緯を書き示すとともに、この記事を読んでいる方の代理店の手数料を見直す機会になっていただければと思います。
この記事の目次
手数料20%の代理店の多くは、高額顧客には割引をしている実態
手数料20%の代理店(弊社もそうでしたが)の多くは、高額顧客には割引をしている、という実態があります。
- 広告費10万円に対して手数料20%ですと→手数料は2万円。
- 広告費1000万円に対して手数料20%ですと→手数料は200万円。
当たり前ですが、広告費が多くなると代理店に入る手数料も多くなります。
代理店としてはいかに広告費の大きいクライアントを獲得するか?が利益を上げるポイントですが一方で広告費の大きいクライアントは常々リプレイスの脅威にさらされている事も事実です。
そこで、代理店がリプレイスを避けるために打つ一手がディスカウント(つまり割引)です。
- 広告費10万円に対して手数料20%ですと→手数料は2万円。
- 広告費1000万円に対しては手数料10%→手数料は100万円。
手数料20%とうたいながら、上記のように広告予算の大きいクライアントにはディスカウントを行っている代理店は非常に多いです。
今の代理店も広告費いくら以上になったら、手数料を下げてもらえるか?交渉はして損はないと思います。
広告運用にかかる工数と手数料見直しのポイントについて
広告運用にかかる工数は以下の6つに分類されます。
- 初期準備、アカウント構築
- 広告アカウントの最適化、チューニング
- 広告文(クリエイティブ)の見直し、追加
- LPの最適化、修正
- コミュニケーション(報告、レポーティング)
- 広告費の支払い、請求
代理店の立場から伝えると、このすべての業務を満遍なく行う場合は20%いただきたいところとなります。
逆にお伝えすると、上記をお客様の方で行っている場合は20%を見直す余地があります。
広告費は代理店払いか?顧客払いか?
GoogleやYahoo!の媒体に支払う広告費を代理店が立替えている場合。
このケースですと万が一お客様が倒産した場合、立替えた広告費ごと未入金となってしまいます。
手数料どころか即刻赤字となってしまいますので、立替えている場合は20%のケースが多いです。
反対に広告費をお客様が支払う(または先払いする)場合は、代理店はリスクが軽減しますので手数料減額に応じる可能性は高いです。
初期段階、アカウント構築後半年以内の場合
広告運用は初期段階の調整が最も大切で、代理店でも工数が非常にかかります。
そのため初期費用を設定している代理店も多いかと思います。
広告費にもよりますが半年程度はアカウントを安定させるために、運用者の手が多く入ります。
安定してくると、運用者も無駄にいじって成果を悪くする必要もないので、アラートが出たときに調整をかけていくようになります。
従いまして今の代理店での付き合いが1年、2年以上となってる場合20%を見直すことができるかもしれません。
広告文、バナーの追加入稿
Google、Yahoo!の検索連動型広告の場合は、キーワードに対して非常に多くの広告文設定があります。
代理店は効果的な広告文を考え、追加、停止などの運用を行っております。
一方でFacebook、InstagramなどSNS広告はターゲットに対してバナー(画像とテキスト)を入稿します。
2020年頃まではターゲットごとに細かいクリエイティブの設定を行っておりましたが、媒体のアルゴリズムが変化したことによって、ターゲットはある程度絞らずまとめて設定するのが主流となっております。
また、Instagramの運用をされている企業さんも多く、素材となる画像データを代理店で制作するのでなくクライアント側で用意しているケースも少なくありません。
その場合の代理店サイドの工数は検索連動型広告と比較すると決して多くないので、SNS広告に対しては見直しが可能かもしれません。
LPの作成、または修正の提案
LPに関しても広告文と同様、代理店で作っているケース、クライアントサイドで作っているケースがあります。
代理店で作っている場合、手数料20%の範囲内で修正や最適化の提案を行っている状態では、手数料20%で問題ないと思いますし場合によっては非常に良心的なのかもしれません。
LPを丸ごと制作する場合は、手数料20%の手数料に加えてLP制作料金を別途見積もるケースがほとんどかと思います。
LPの制作、改善全てをクライアントサイドで実施できる、という場合は手数料見直しが可能なケースもありますが、この場合は既に代理店と匹敵するWEBマーケティング能力があると推定されますので、かなり稀なケースかと思います。
コミュニケーション、レポーティング及び月次報告
弊社が手数料20%でなくてもよいと考えた一番の理由がここになります。
コロナ前は月次の資料をパワーポイントにまとめて、月に一回訪問して打合せするケースが大半でした。
しかし、コロナによりオンラインでの打合せが可能になり、今では基本的に新規のお客様はオンラインでの打合せをお願いしております。
これは劇的に工数を削減させたといっていいと思います。
月に一度の訪問ということは、移動の時間も含めるとそれだけで3時間程度を要します。
また、打合せ時間もせっかくお互い会って話していると15分、30分程度のショートではなんだか相手に申し訳ない気になり1時間しっかり打ち合わせるケースが多かったです。
しかしオンラインでの打合せが主流の今、15分30分での報告も増えこの部分の工数が大幅に削減されました。
従いまして、打合せが対面からオンラインに変更になっている昨今、対面打合せを基本と考えたビジネスの値段設定はもはや変更すべきではないかと考えております。
おわりに
上記、時代背景や世の中の変化に合わせて提供するサービス、値段は変更するのが常ですが、 一度20%と値段設定をしてしまった場合、それを下げてしまうことは既存のお客さんへの一律値下げとなってしまいます。
そのため、多くの代理店は公に変更することは難しいと考えております。
弊社では単純な広告費だけでなく、その業務内容を一度点検して精査を行いサービス内容によって柔軟に手数料を変更する料金プランを作成いたしました。
一度参考にしてみてもらえればと思います。